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新型コロナウイルスのワクチン開発、世界の最前線は?

世界各国でコロナウイルスに対するワクチン開発が進められる

中国の武漢から発生した新型コロナウイルスは世界的に感染拡大を続けており、ヨーロッパやアメリカ、アフリカにまで感染の猛威が広まっています。新型コロナウイルスの対策として、最も急がれていることがワクチンの開発です。

1月に中国で新型コロナウイルスの集団感染が始まった後、中国はオープンな科学データベースでウイルスの遺伝子配列を公開し、各国の研究機関や企業がサンプルを入手することなく治療法やワクチンを開発できるようにしました。

その後、世界の研究機関において新型コロナウイルスのワクチンの開発に向けた研究が急ピッチで進められています。

 

ボストンのModerna社がワクチンの開発を完了したと報告

ウイルスの遺伝子配列が発表されてからおよそ1ヶ月半後、アメリカのマサチューセッツ州 ボストンに本社を構えるバイオテクノロジー企業Moderna社は、コロナウイルスのワクチンの開発を完了したと発表しました。その直後にワクチンはアメリカ国立アレルギー感染症研究所に送られ、最大25人の健康な被験者が参加する臨床試験が4月には始まり、この夏に終了する予定です。

(参照: haaretz.com

 

サンディエゴのイノビオ製薬がビル&メリンダ・ゲイツ財団から500万ドルの助成金を受ける

アメリカ カリフォルニア州 サンディエゴにあるCBS(CBS Broadcasting, Inc.)系列のテレビ局リポートによると、サンディエゴの研究所では、コロナウイルスワクチンを3時間で発見したと報告されています。しかし、ワクチンの実用化に向けては臨床試験を行う必要があり、これから数ヶ月かかることが予想されています。

イノヴィオ・ファーマシューティカルズ(Inovio Pharmaceuticals)は新型コロナウイルスのワクチン開発を迅速に進めており、現在、動物への臨床試験を行っています。4月には最大50人の健康な被験者を対象とした第1相ヒト試験がアメリカで開始される予定です。

イノビオ製薬のサンディエゴ研究所で作成されたワクチンの研究は、疫病準備開発連合(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations/ CEPI)からの900万ドルの助成金を受けて行われています。

(参照:cbsnews.com

また、イノヴィオ製薬は3月12日、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(the Bill & Melinda Gates Foundation)から500万ドルの助成金を受けました。これにより、開発中であるDNA技術を用いた新型コロナウイルスのワクチンを届けるためのポータブル機器の臨床テストと、その生産を拡大したと発表しています。

イノヴィオ製薬のサンディエゴにある製造施設は、独自のワクチン送達デバイスの初回生産を構築するだけでなく、それらを大量に製造する方法のデモを行う予定です。その後、増産が必要な場合は、契約した他社メーカーに生産を移すことができるようにする意向を述べています。

(参照:sandiegouniontribune.com

 

イスラエル生物学研究所の科学者がワクチン開発を完了したと報告

イスラエルの新聞社Haaretzによると、イスラエルの生物学研究所の科学者が、新型コロナウイルスのワクチンの開発を完了したことが数日中に発表される予定であると報道されました。
(参照: haaretz.com

しかし、3月11日水曜日の夜に国防省は、イスラエル生物研究所がコロナウイルスのワクチンの開発に近づいており、プロセスは予定通り進んでいるが、まだ時間がかかるだろうと報告しています。
(参照: timesofisrael.com

イスラエルのニュースコンテント社であるYnetのリポートによると、3週間前、日本、イタリア、およびその他の国から5つのウイルスサンプルがイスラエルに到着しました。これらは、特別に保護された国防省の宅配便によって生物学研究所に運ばれ、サンプルは摂氏-80度まで凍結されていました。サンプルが到着してから、ワクチンを開発するために、およそ50人の専門家による集中的な作業が行われています。

MIGAL(ガリラヤ研究所/ Galilee Research Institute) のChen Katz博士率いる科学者チームは「数週間以内に、コロナウイルスへのワクチンが開発されるだろう」と発表しました。すべてが計画通りに進んだ場合、ワクチンは数週間以内に準備が整い、90日で利用可能になる可能性があると報告しています。
(参照:betterhealth.jp

 

臨床試験のプロセスが加速している

通常、動物への前臨床試験の長いプロセスが、ウイルス開発後の次の段階であり、その後にヒトへの臨床試験が続きます。この期間は、副作用の特定と、異なる集団がどのように影響を受けるかについての理解を深める期間です。

しかし、コロナウイルスのパンデミックに対する世界的な緊急事態は、ウイルスの危険にさらされている多くの人々にワクチンを届けるためにこのプロセスを加速させています。

効果的なワクチンの開発は、ウイルスによって引き起こされた世界的な危機を収束させるために必要不可欠な要素です。
(参照: haaretz.com

 

EUはワクチン開発にさらに3,750万ユーロを割り当てると発表

EUは3月9日月曜日に、コロナウイルスのワクチンと薬物治療の開発にさらに3,750万ユーロを割り当てると発表しました。

EUはすでに同ワクチン開発に1,000万ユーロを割り当てています。

この資金は、EUの最大の研究・イノベーションプログラムであるHorizo​​n 2020プログラムを通じて提供されます。

新しい割り当ては17の選択されたプロジェクトに分割されます。このプロジェクトには、すでにワクチン開発、薬物療法、ウイルスを特定・治療・予防するための診断ツール開発に取り組んでいるEUおよび世界中の136の研究チームが含まれます。
(参照:jpost.com

効果的なワクチンの開発は、ウイルスによって引き起こされた世界的な危機を収束させるための大きな一歩に繋がるでしょう。ワクチン開発の完了の日まで、国際社会が結束してこの危機を乗り越えることができることを願っています。

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