シミ、小ジワ、ニキビ跡など改善するとして美容クリニックや皮膚科で使われている塗り薬トレチノイン(Tretinoin)の効果や使い方ついて紹介します。
トレチノインは日本で未承認ですので病院で出してもらうには保険が適応されず自費診療です。海外ではニキビや光老化の治療薬として承認されており、日本からは個人輸入で通販できる医薬品クリーム(外用薬)です。
トレチノインを使う前に知っておくべき「皮むけ」や正しい塗り方、ハイドロキノンと併用する場合の塗る順番についてもわかりやすくまとめました。
トレチノイン(Tretinoin)は海外ではニキビや光老化(シミ、シワ、ハリの低下など)に効果が認められている塗り薬です。
● 肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を速める
● 角質をはがれやすくしてシミを改善
● ニキビを治す・ニキビ跡を治療する
● 肌のコラーゲンの増生を促してシワを改善
色素沈着やくすみを消したい、肌の色ツヤをよくしたい、小ジワを無くしてハリを取り戻したいなど、お肌の悩みに効果を発揮してくれます。
トレチノインには、お肌のメラニン色素をしっかり外に出す効果があり、一般的に市販されているシミ対策のコスメよりも作用が強い医薬品です(妊娠中・授乳中の方は使用できません)。
ゴワゴワなりがちな角質をターンオーバーの促進により取り除き、質感、くすみ、色ツヤの改善、細かいシワに効果的です(ただし深いシワに効くのは難しい)。
2週間ほどでお肌の変化を実感し始め、1ヶ月以上使うとしっかり変化が見られるようになると言われています。
ただし使い続けると耐性を獲得する(効果が少なくなる)ため、2~3ヶ月使用後、1~数ヶ月使用中止(休薬期間)を1クールとして使うのが通常とされます。
病院では、通常のシミで最低約2ヶ月の治療期間が必要とされています。シワの改善には3ヶ月ほどかかると言われ、2週間に1度程度は通院して医師の診察を受けることが推奨されています。
刺激が強い薬なので、使用前に手首など目立たない場所でパッチテストを行うことがおすすめされています。
1日1回就寝前に、または、朝も加えて1日2回使用します。
さらに乾燥を抑えるために保湿剤を必要に応じて使います。使用後、トレチノインクリームは冷蔵庫に保存。
朝は必ず日焼け止めクリームを塗ることが重要です。紫外線の刺激を受けると症状が悪化するためUVブロックが大切です。最後にUVカットのファンデーションなどでメイクをします。
トレチノインは顔全体に塗ることはおすすめされていません。トレチノインを塗った部分には皮むけや赤みが副作用として出るため、一度に顔全体に塗るのではなく、シミなど気になる部分に丁寧に塗ります。
皮膚科や美容クリニックでは、気になる部分からはみ出さないよう、綿棒などでピンポイントに薄く塗ることが推奨されています。
通常トレチノイン濃度0.025%~0.05%など低濃度から使用を開始するのが一般的です。
効きにくい部分には高濃度を必要とすることもあります。
● 低濃度 0.025%~0.05%など
● 高濃度 0.1%〜0.4%など
使い始めて2〜3日目くらいから皮むけ、赤み、かゆみなどが出てくることがあります。表皮剥離といい、トレチノイン治療には必ず伴う反応で、使い続けるとだんだんなくなっていきます。痛みが強すぎる、ひどくしみる場合などは使用を中止して早めに医師に相談しましょう。
ポロポロとむける皮は、無理に剥がそうとせず、自然に落ちるのを待ちます。乾燥を感じる場合は保湿液やオイルなどで適切な潤いケアをします。目の周りや口の周りは反応が出やすいのでトレチノインを塗るのは避ける、または薄く塗るなど注意が必要です。
トレチノインだけでも美肌には効果がありますが、ハイドロキノンも使うと美白効果が加えられるため、美容外科や皮膚科でのシミ治療にはこの二つの薬を併用する方法が用いられています。
塗る順番 | |||
1 | 2 | 3 | 4 |
化粧水 | トレチノイン | ハイドロキノン | 保湿剤・日焼け止め |
洗顔後、化粧水で肌を整える (ビタミンC含有ローション推奨) | シミが気になるところに薄く伸ばす | ハイドロキノンを塗る | 乾燥が気になる方はさらに保湿剤を塗る (就寝前は日焼け止めは不要) |
トレチノイン使用中は紫外線の影響を受けやすいため、しっかりと紫外線ケアするが重要です!
トレチノインは日本では医療用医薬品で、ドラッグストアやアマゾン・楽天などの通販サイトでは市販されていません。海外から正規医薬品を個人輸入する方法で通販ができます。
欧米ではニキビ治療として認可されていますが、日本では承認されていないため皮膚科では保険適用がなく、自費診療になり値段は決して安くはありません。トレチノインクリームの値段に加えて、初診料(3,000円)や再診料(1,000円)がかかり、一度の通院で1万円を超える場合も往々にしてあります。
トレチノインの通販は、海外からの個人輸入で可能です。日本国内の薬局やドラッグストアでは直接購入できません。お薬の個人輸入は処方箋不要で自己責任になるため、理解した上での購入が大切です。
参照リンク