バイアグラなどのED治療薬はメラノーマという皮膚ガンのリスク を上昇させる可能性は低いという新しい研究結果が報告される

2014年4月にバイアグラなどのED治療薬の使用によりメラノーマという皮膚ガンのリスクが高まる可能性があることがアメリカのブラウン大学の研究により報告され、物議を醸しました。メラノーマは最も致命的なタイプの皮膚癌です。
当時、バイアグラを継続的に服用する男性だけではなく、1度でも服用した人のメラノーマ皮膚ガンへのリスクがほぼ2倍になるという研究結果のニュースに、バイアグラを服用することをためらう男性もおられたのではないでしょうか。
しかし、2016年6月に発表されたロンドン衛生・熱帯医学大学からの新しい研究結果によると、広く使用されている3つのED治療薬(勃起不全薬) – シアリス、レビトラ、バイアグラは、メラノーマ皮膚癌のリスクを高める可能性は低いという結果が報告されました。
メラノーマは黒色腫とも呼ばれる皮膚ガンの一種です。皮膚、髪の毛と目を着色する色素メラニンを生産する細胞で発症し始まります。メラニン細胞は悪性黒色腫がしばしば発生する、ほくろのような皮膚の斑点を形成します。ですので、ほくろが増えたり大きくなったりすることは、黒色腫の危険因子になる可能性がありますが、ほくろのほとんどは黒色腫になることはありません。
調査によると、メラノーマの原因の90%近くが、太陽光線や、日焼けサロンなどで受ける紫外線などにさらされたことだとされています。しかしながら、メラノーマは全身のすべてのメラニン形成細胞、たとえ太陽にさらされることがないものでさえも起こり得るので、紫外線が全ての原因とはなり得ないとされていす。

バイアグラなどのED薬がなぜメラノーマ皮膚ガンに影響を及ぼす可能性がある?

2014年の臨床実験ではED治療薬(勃起薬)によって阻害されレベルが低くなるPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素がメラノーマ細胞の増殖を増加させる可能性があることが示唆されたのです。
しかし、これらのED治療薬を服用している男性のメラノーマへのリスクを調べた研究では、相反する結果が出ていると研究者たちは述べています。

新しい研究ではバイアグラ(有効成分 シルデナフィル)、シアリス(有効成分タダラフィル)、またはレビトラ(有効成分 バルデナフィル)のいずれかを服用した145,000人以上の男性を対象にしています。これらのED薬はすべてPDE5(ホスホジエステラーゼ5)と呼ばれる酵素を阻害します。研究者たちはED治療薬を服用している男性と、服用していない男性561,000人を比較しました。
この研究ではED治療薬とメラノーマ皮膚ガンとの因果関係がないことを証明することはできませんでしたが、研究者たちは薬物を服用した男性たちのメラノーマのリスクがわずかだけ増加したことを確認しました。
研究者たちは、いくつかのケースにおいて報告されたメラノーマの増加の裏で他の要因が存在する可能性があると考えています。特に太陽への肌の露出が大きな役割を果たしている可能性があると示唆しました。
この研究は6月14日にPLoS Medicine誌に掲載されています。

https://journals.plos.org/plosmedicine/

イギリスにあるロンドン衛生・熱帯医学大学の主任執筆者であるクリシュナン・バスカラン氏は「私たちの全ての観察においてはPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害剤を処方された男性のメラノーマのリスクがわずかに増加することは、薬の副作用から起こっているというよりも、太陽へより皮膚を露出することによって説明することができる」とジャーナルニュースリリースで述べました。

参考記事:
https://www.drugs.com/news/impotence-won-t-raise-melanoma-risk-study-suggests-61610.html

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