ED治療薬(勃起不全薬)が心臓発作後の男性の心臓の機能を向上させる可能性 が示唆

心臓発作後にED治療薬を服用すると危険というのは誤解?!

ED治療薬の注意などを読んでいると、よく心臓発作を起こしたことがある人は服用する時に医師に相談する必要があるという注意書きを目にします。また、心臓発作後6ヶ月以内の方はED治療薬を服用することができないという説明もあります。

しかし、2017年3月にスウェーデンで発表された研究結果によると、実際のところは逆で、心臓発作を起こしたことのある患者の生存率を高める可能性があるということが明らかになりました。

バイアグラなどのED治療薬は心臓発作後の男性の生存率を高める

性生活を活性化させるためにバイアグラレビトラシアリスなどのED治療薬を服用している男性は、心臓の健康の向上という副次的な利点を経験する可能性があると、研究により示唆されました。
予備検討の結果によると、PDE5阻害薬と呼ばれるこれらの勃起不全薬は、初めての心臓発作の後の死亡や心臓麻痺などのリスクを軽減する可能性があることがわかりました。
これらの勃起薬を服用している男性は、PDE5阻害薬を服用していない男性と比べて、最初の心臓発作後の3年以内の死亡リスクが33%低下したと、この研究のリーダーであるダニエル・アンダーソン氏は述べています。
スウェーデンのカロリンスカ研究所(Karolinska Institute)のポストドクター研究員であるアンダーソン氏によると、40%低い心不全後の入院リスクを経験したと報告しました。
さらに、より頻繁に薬を服用することによって、生存確率が増加したようだと付け加えています。
投与されたPDE5阻害薬の投与量と生存率の増加は関係しているとアンダーソン氏は語っていますが、この2つの間の確定的な関係性を証明できるほどの規模の研究ではなかったとも述べています。
この結果には、アンダーソン氏と彼の同僚はとても驚かされたといいます。なぜなら、ED(勃起不全)は心臓病の危険因子だと知られているからです。彼らはED薬の服用と死亡リスクの増加が関連していると予測していました。
この研究結果は、心臓発作を経験した男性でED治療薬を服用したいという男性に安心感をもたらすであろうとアリゾナ大学医科大学フェニックス校の心臓科教授であるマーサ・ガラッティ医師は述べました。

アメリカ心臓病学会の消費者向けウェブサイトでもあるcardiosmart.orgの編集長でもあるGulati氏は、次のように述べています。「明らかに、私たちは心臓発作を起こしたことがある患者にこれらの薬を使用することを心配しています」。「それが比較的安全であることを知ることは重要です」と彼女は付け加えました。

スウェーデンの心臓発作を起こした患者の記録から調査

バイアグラ(有効成分 シルデナフィル)、シアリス(有効成分 タダラフィル)、レビトラ(有効成分 バルデナフィル)などのPDE5阻害薬は、血管を拡張させ陰茎への血流を改善し、勃起の達成と維持をサポートすることにより作用します。
これらの薬の心臓の健康への影響を調査するために、研究者は2007年から2013年の間に最初の心臓発作を起こした43,000人以上のスウェーデン人男性の健康記録を使用しました。
研究者たちは平均3年以上男性を追跡して、薬が心臓の健康にどのように影響するかを調べました。
心臓発作からの生存者がPDE5阻害薬を服用することで、心臓が原因であるかその他の病気が原因であるかに関わらず、早期死亡のリスクが減少したという研究結果があらわれました。また、心臓発作の後の心不全の可能性を減らしました。
しかし、これらの薬は、最初の心臓発作の直後に起こる可能性のある心臓発作のリスクや動脈の閉塞を再び開く必要性を大幅に減らすようではないとアンダーソン氏は述べました。
別のメカニズムで作用するもう1つのタイプの勃起薬であるアルプロスタジルを服用している男性には生存率増加のメリットは見られませんでした。

心臓発作後の患者にED薬の服用を勧めるための確固とした証拠は得られていない

バイアグラやシアリスのような薬は心臓の健康に有益であるかもしれないという証拠を提供しますが、この研究結果は直接的な因果関係を証明することはできないとアンダーソン氏は述べています。
これらの男性はED薬を服用していない男性よりも、活発な性生活を追求するために十分健康的であるということを示唆しているだけかもしれない、とも話しました。
この研究は心臓発作の患者に必要な処方薬としてPDE5阻害剤を推奨するために十分な証拠を提供していない、とアンダーソン氏は述べました。
「我々はこの段階で以前に心臓発作を起こしたことのある患者全員にPDE5阻害薬を投与することを推奨できない」と述べました。
この研究は、ワシントンDCで開催されるAmerican College of Cardiologyの年次総会で3月17日に発表が予定されています。会議で発表されたデータは、査読付き医学雑誌に発表されるまで予備的なものとみなされます。

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