勃起不全とは、「勃起機能の低下」を意味し、英語ではErectile Dysfunctionといいます。省略して、EDと呼ばれることもよくあります。具体的な症状としては、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または勃起を維持できない状態が持続・再発することを指します。
勃起不全で悩む男性の数は年々増え続けており、現在では日本人男性の4人に1人が勃起不全で悩んでいるとされています。勃起不全の原因には、ストレスや疲れなどの精神的なものから、加齢、肥満、運動不足まで多くのものがあげられます。かつては勃起不全に対する有効な治療法はなく、男性たちはなす術がありませんでした。
そして、1998年5月に世界初の勃起不全の治療薬としてアメリカのファイザー社(Pfizer Inc.)よりバイアグラ(Viagra)が発売されました。バイアグラは有効成分としてシルデナフィル(Sildenafil)を含有しており、服用してから1時間ほどで力強い勃起を得ることができます。発売された当初は「夢の薬」として話題となり、世界中の男性の注目を集めました。
日本でも1999年3月より発売となり、現在世界110ヶ国以上で発売されています。
その後、2000年代に入ると、バイアグラに続いて新たな勃起不全の治療薬が発売されるようになりました。
その1つが本記事で取り上げているシアリス(Cialis)です。シアリスには有効成分タダラフィル(tadalafil)が含まれており、タダラフィルはシルデナフィル(sildenafil)やバルデナフィル(vardenafil)、アバナフィル(avanafil)と同じくPDE5(5ホスホジエステラーゼ)阻害薬というクラスに分類される医薬品です。