説明
ヴェルパナットとは?
主要有効成分:ソホスブビル + ベルパタスビル
ヴェルパナット(Velpanat)はギリアド・サイエンシズ社(Gilead Sciences)から発売されている一番新しい直接作用型抗ウイルス剤(DAA)のエプクルーサ(Epclusa)のジェネリック医薬品です。
エプクルーサは、1日1回の経口投薬のみの簡単な治療方法を12週間続けるだけですべてのジェノタイプのC型肝炎を治療することができる画期的な新薬です。新世代の直接作用型抗ウイルス剤(DAA)は、つらい副作用がともなうインターフェロンの注射治療なしの経口投薬の治療方法のみで、高い治療率が確認されているC型肝炎治療薬です。
ヴェルパナット(エプクルーサ・ジェネリック)は有効成分ソホスブビル(Sofosbuvir)と有効成分ベルパタスビル(Velpatasvir)の2つの有効成分を含む配合錠です。
エプクルーサの素晴らしい特徴は、それまでの直接作用型抗ウイルス剤(DAA)治療不成功の患者と治療の難しかった非代償性肝硬変患者にも、それぞれ高い治療率が確認されていることです。
非代償性肝硬変患者への12週間の治療期間後の治療率は92%として確認されており、直接作用型抗ウイルス剤(DAA)前治療不成功のジェノタイプ1型またはジェノタイプ2型の患者へのリバビリン(Ribavirin)と併用での24週間治療期間後の治療率は97%として確認されています。
ジェノタイプ2型と3型のC型肝炎患者において、ソホスブビルとリバビリンを併用する治療方法よりも、ソホスブビル とベルパタスビルの併用療法の方が、高い治療率が確認されています。
エプクルーサはリバビリンなしで、すべてのジェノタイプの患者の治癒率がおよそ97%〜100%確認されている新薬です。アメリカでのエプクルサによる治療研究では、一般的に安全であり、忍容性が高く、重篤な薬物関連有害事象や薬物中止はほとんどないと報告されています。
エプクルーサはアメリカのFDA(米国食品医薬品局)から2016年に承認されています。ギリアド・サイエンシズ社(Gilead Sciences)は日本の厚生労働省に2018年5月にエプクルーサの承認を申請しました。
エプクルーサをはじめとする新世代の直接作用型抗ウイルス剤(DAA)は高い治療率を誇るものの、薬価がとても高く、ジェノタイプの種類によっては保険が適応されないこともあるので、お薬を服用したくでも価格が手に届かない患者もたくさんいる現状があります。
そんな中、インドの製薬会社から製造販売されているジェネリック医薬品は、新薬よりもはるかに低価格で同様の薬効を提供しているため、これまでに治療を受けることができなかった人々も、治療を受けることができるようになっています。
インドは独自の特許法のもとにジェネリック医薬品を製造販売しているために、先進国ではまだ特許が有効な新薬のジェネリック医薬品も製造することが可能になっています。このことは、先進国の製薬会社から問題視されていますが、インドで製造されているジェネリック医薬品は、発展途上国の医療を支えている重要な医療資源となっており、新薬の価格が手に届かない多くの人々の命を救っている実状があります。国際的人道団体である「国境のなき医師団」もインドのジェネリック医薬品を使用して救命活動を続けていることはよく知られています。このような状況から、先進国の製薬会社もインドの製薬会社が販売しているジェネリック医薬品を大目に見ている状況があります。
ヴェルパナットは高品質なジェネリック医薬品を製造していることで知られているNatco製薬が製造販売しています。Natco製薬は1981年にインドのハイデラバードに設立されて以来、急成長を遂げている製薬会社であり、アメリカやヨーロッパ諸国など、世界40カ国以上に製品を輸出販売しているグローバル製薬会社です。
ヴェルパナット 効果効能
ヴェルパナット(エプクルーサ・ジェネリック)には有効成分ソホスブビルと有効成分ベルパタスビルが含まれています。
有効成分ソホスブビルは効果が出る前に体内で活性型に変換されます。ソホスブビルの活性型は、NS5Bと呼ばれるC型肝炎ウイルスの酵素を阻害することによってC型肝炎ウイルスの複製を直接阻害する作用をもたらします。 有効成分ベルパタスビルは、ウイルス複製に必要になるNS5Aと呼ばれる別のC型肝炎ウイルス酵素を阻害します。
2種類の有効成分は、C型肝炎ウイルスが増殖して新しいウイルスを作るために必要な酵素を阻害し、ウイルス全体の負荷を軽減させることで、C型肝炎を治療します。
ヴェルパナット 服用方法
1) ヴェルパナット 服用方法
ヴェルパナットを、食べ物の有無にかかわらず、1日1錠を服用してください。飲み忘れをしないようにご注意ください。
ヴェルパナットの最良の効果を得るためには、1日で決められた時間に毎日欠かさずに継続して12週間(または24週間)服用することが必要になります。
服用するための特に決められた時間はありませんが、朝食後や夕食後などに服用することが推奨されています。
2) ヴェルパナット 治療詳細と治療期間
- 最も一般的な治療期間は12週間になります。
- 代償性肝硬変の患者へはリバビリンとの併用で12週間の治療期間が推奨されています。
- 直接作用型抗ウイルス剤(DAA)前治療不成功のジェノタイプ1型またはジェノタイプ2型の患者へは、リバビリンと併用で24週間治療期間が推奨されています。
治療期間の詳細につきましては、医師に相談し、指示に従い服用するようにしてください。
ヴェルパナット 副作用
1) ヴェルパナット 一般的な副作用
- 頭痛
- 疲労感
2) ヴェルパナット 稀に出る副作用
- 下痢
- 落胆感
- 悲しみや、虚無感を感じる
- 過敏症
- 食欲不振
- 吐き気
- 虚弱感
- 興味や喜びの喪失
- 発疹
- 集中しにくくなる
- 不眠
3) ヴェルパナット アレルギー反応
ヴェルパナットは重度のアレルギー反応を引き起こす可能性があります。症状としては、以下の症状などがあります。
- 呼吸困難
- めまい
- 喉や舌の腫れ
- 発疹
アレルギー反応があらわれた場合には直ぐに医師に相談してください。
ヴェルパナット 併用禁忌薬と併用注意薬
- アミオダロン
- カルバマゼピン(アメル)
- フェニトイン
- フェノバルビタール
- オクスカルバゼピン
- セントジョンズワート
- リファンピン(リファンピシン)
- リファブチン
- リファペンチン
- ロスバスタチン
- アトルバスタチン
- エファビレンツ(ストックリン)
- テノホビル
- チプラナビル
- リトナビル など
この他にも、併用すると危険な医薬品やサプリメントなどもありますので、服用している全てのお薬を医師に知らせて、併用禁忌薬と併用注意薬を確認してください。
ヴェルパナット 注意点
・ヴェルパナットを服用する前に、医師または薬剤師にアレルギーがあるかどうかを伝えてください。このお薬には、アレルギー反応やその他の問題を引き起こす可能性のある不活性成分が含まれている可能性があります。詳細は、薬剤師に相談してください。
・ヴェルパナットを使用する前に、医師または薬剤師に、特に腎臓病や、B型肝炎などを含むその他の肝臓の症状の病歴を伝えてください。
・妊娠中の女性は、明らかに必要な場合にのみヴェルパナットを服用するべきです。リバビリンと組み合わせたヴェルパナットは、妊娠中の妊婦または男性パートナーのいずれかによって使用されるべきではありません。この組み合わせの治療法は、胎児を傷つける可能性があります。少なくとも1人のパートナーがこれらの薬を一緒に使用している時は、治療を中止してから6ヶ月間、コンドームや、避妊用ピルなどの避妊方法を使用する必要があります。ご自身、またはパートナーが妊娠した場合はすぐに医師に相談してください。
・この薬が母乳に影響を与えるかどうかは不明です。リバビリンと組み合わせてヴェルパナットを使用している間の授乳はお勧めしません。授乳を受ける前に医師に相談してください。
ヴェルパナット 保管方法
ヴェルパナットは、15°C〜30°Cの室温で保管してください。光や高温からは遠ざけてください。
この薬を浴室などの湿った場所や湿った場所に保管しないでください。
参照:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29778264/
https://www.ema.europa.eu/en/medicines/human/EPAR/epclusa
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30092624/
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00067888
https://www.epclusa.jp/pt/top
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/guide/ph/230867_6250116F1025_1_00G.pdf
oarin –
海外在住歴七年で、日本に帰国しました。長く体の検査に行ってなかったので、病院で検診したところC型肝炎が発覚。処方される薬と並行して服用しています。
町田 –
C型肝炎の妻がケーキを開店し、病院に行く暇もありません。良く効く薬と知って購入し、妻に服用してもらっています。