バルデナフィルは、空腹時にコップ一杯の水と共に服用してください。
また、1日に服用していいバルデナフィルの量は20mgです。再度服用する場合は、必ず24時間以上あけるようにしてください。
この時間さえ守っていれば連日服用しても問題ありません。
バルデナフィルの日本で認可されている服用量は5mg、10mg、20mgですが、初めて服用する場合は5mgが推奨されています。
バルデナフィル(Vardenafil、バルデナフィル塩酸塩水和物)とは、世界初のバイアグラに続いて、2番目に開発された勃起不全(ED)のための治療薬であるレビトラ(Levitra)に含まれている有効成分です。
バルデナフィルを開発したのは、1863年創業のドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州レバークゼンに本社を置くバイエル社です。
バイアグラの主成分であるシルデナフィルは、元々狭心症の治療薬として開発研究が進められていましたが、その途中でEDに効果があることがわかりバイアグラが誕生しました。一方でバルデナフィルは開発当初から、食事の影響を受けやすい、効果が出るまでに時間がかかる、などのバイアグラの欠点を改善するためにED治療薬として開発されました。
そして、バルデナフィルが有効成分として開発された後は、レビトラという商品名で販売開始されました。2003年にはアメリカで販売開始、日本では2004年に厚生労働省の認可を受け販売が開始されました。日本国内では5mg錠、10mg錠、20mg錠と3種類の規格が認められています。
バルデナフィル分子式及び分子量
分子式 :C23H32N6O4S・HCl・3H2O
分子量 :579.11
バルデナフィル構造式又は示性式
(医薬品インタビューフォーム レビトラ錠 file:///C:/Users/ic-hs/Downloads/レビトラ錠5mg_1_1.pdf)
男性の体内では、性的興奮や性的刺激を受けると脳が反応して陰茎へ勃起を促す信号を送ります。この際に、体内でNO(一酸化窒素)が生成されることによって、勃起を促す物質であるcGMP(環状グアノシン一リン酸)が活発になります。これにより、普段は閉じている陰茎へ繋がる血管が拡張し、陰茎へ血液が流れ込みます。これが勃起が起こる仕組みです。
男性の体内には、cGMPを分解して勃起を抑える酵素であるPDE-5(5型ホスホジエステラーゼ)も存在します。興奮状態であれば、cGMPの方が活発に作用しているため勃起状態を維持することができます。しかし、何らかの理由でこのcGMPの働きがPDE-5の作用に劣ってしまうと、勃起を維持することができず、勃起不全となってしまうのです。
バルデナフィルには勃起を抑える酵素のPDE-5の働きを阻害することで勃起を維持する働きがあります。さらにバルデナフィルには血管拡張作用もあるため、陰茎へ血液を流し込みやすくすることで陰茎の勃起をサポートします。
ただし、バルデナフィルは媚薬や催眠薬ではありません。そのため、バルデナフィルを服用したからと言って無条件に勃起が起きるわけではなく、外部からの性的刺激や性的興奮を受ける必要があります。
バルデナフィルを空腹時に投与した場合、投与後45分で最大血漿濃度に達します。そして、徐々に血中濃度が消失し、消失半減期は約3.2~5.3時間だとされています。
投与後168時間までにはバルデナフィルの約93%が排泄されます。
バルデナフィルの特徴として挙げられるのは、効果が出るまでの時間が早いということです。なぜならバルデナフィルは、バイアグラの有効成分であるシルデナフィルよりも水に溶けやすいという性質があるためです。バルデナフィルは服用してから15分~30分程で効果が出始め、45分で血中濃度がピークに達します。特に空腹時にバルデナフィルを服用した場合、より早く効果を得ることができます。
次に、バルデナフィルには食事の影響を受けにくいという特徴があります。700キロカロリー以内のあっさりとしたメニューであれば、食事の影響を受けずにバルデナフィルの効果を得ることができます。脂っこい食事をとった場合はバルデナフィルの効果が半減してしまうことがあるので、2時間以上置いてから服用することが推奨されています。
これまでに海外、日本国内でバルデナフィルを含有するED治療薬であるレビトラの臨床実験が行われてきました。
日本国内で日本人のED患者283例を対象に臨床実験が行われました。被験者に5mg、10mg、20mgまたはプラセボを性交の1時間前に服用してもらい、その後12週間経口投与した際の反応を調査しました。
この結果、レビトラの効果が感じられたという回答は、プラセボ群で35.2%、レビトラ5mgで73.1%、レビトラ10mgで85.3%、レビトラ20mgで 86.4%という結果になりました。
この結果により、レビトラによりEDが改善されたことがわかります。
海外ではレビトラを2年間という長期間投与した場合、効果が持続されるかの実験が行われました。この実験にはED患者の男性566人が参加し、レビトラ10mg、20mgが性交1時間前に1回、2年間投与されました。
この結果、投与前の性交の成功率が50%未満であったのに対し、4週目以降2年間に渡って性交の成功率が90%を超える結果となりました。
この結果より、レビトラを長期にわたって服用した場合でも、同じ効果を継続することができることがわかりました。
(参考:レビトラ錠の処方録 https://ed-netclinic.com/ul_pdf/prac00000049.pdf)
バルデナフィルは、10mg錠で4時間~6時間程度、20mg錠で5時間~8時間効果が持続します。
バルデナフィルは、空腹時にコップ一杯の水と共に服用してください。
また、1日に服用していいバルデナフィルの量は20mgです。再度服用する場合は、必ず24時間以上あけるようにしてください。
この時間さえ守っていれば連日服用しても問題ありません。
バルデナフィルの日本で認可されている服用量は5mg、10mg、20mgですが、初めて服用する場合は5mgが推奨されています。
バルデナフィルはレビトラの有効成分です。そして、レビトラのジェネリック医薬品には以下のような医薬品があります。
※2020年3月現在、日本国内ではレビトラのジェネリック医薬品は製造・販売されていません。
ビリトラはインドのグジャラート州に拠点を置くセンチュリオン・ラボラトリーズ社(Centurion Laboratories)が製造・販売しているレビトラのジェネリック医薬品です。
有効成分としてバルデナフィルを含有しており、服用して20分ほどで効果があらわれます。
ビリトラはレビトラの半分以下の価格で購入することができます。そして、20mgの他、40mgも販売しています。40㎎は日本人の体型には多すぎるので、これを購入した場合、ピルカッターで半分、または4分の1のサイズにしてから服用するようにしてください。
バリフはバルデナフィルを含有するレビトラのジェネリック医薬品であり、インドのムンバイに本社があるアジャンタ・ファーマ社(Ajanta Pharma)が製造しています。アジャンタ・ファーマ社はバリフの他にも、バイアグラのジェネリック医薬品であるカマグラシリーズも販売しています。
バリフは20mgの用量でのみ販売されています。
アルコールにはリラックス作用があるため、バルデナフィルを服用する際に飲酒をすると、相乗効果を得られることがあります。
しかし、バルデナフィルとアルコールの両方に血管拡張作用があるため、併用することによってこれが増強されてしまい、貧血などの症状を引き起こすことがあります。
また、過度の飲酒によって神経の伝達機能が下がり、バルデナフィルの効果が得られなくなることがあります。そのため、バルデナフィルとアルコールを一緒に摂取する際は、適度な量に抑えてく必要があります。
バルデナフィルは以下の薬と併用することができません。
ニトログリセリン(ニトロペン、その他)、硝酸イソソルビド(ニトロール、その他)、ニコランジル(シグマート)、ニプラジロール(ハイパジールコーワ)、リオシグアト(アデムパス)、イトラコナゾール(イトリゾール)、クラスIA・Ⅲ抗不整脈薬(アミサリン、リスモダンシベノール、アンカロン、ソタコール等)、テラプレビル(テラビック)、リトナビル(ノービア)、インジナビル(クリキシバン)、アタザナビル(レイアタッツ)、サキナビル(インビラーゼ)、ホスアンプレナビル(レクシヴァ)、ロピナビル・リトナビル(カレトラ)、オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル(ヴィキラックス)、ダルナビル(プリジスタ)、コビシスタット(スタリビルド)。
以下のお薬とバルデナフィルを併用する場合は、事前に医師に相談するようにしてください。
α遮断薬(バソメット、ハルナール等)、マクロライド系抗生物質(エリスロシン、クラリス、クラリシッド等)、リファンピシン(リファジン)、フェノバルビタール(フェノバール)、フェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)、カルバマゼピン(テグレトール)など。
以下の持病がある場合、バルデナフィルを服用することはできません。
心臓病・心拍障害・心臓発作・脳卒中・うっ血性心不全・QT症候群・高血圧または低血圧・発作・肝臓病・腎臓病(または透析中の場合)・鎌状赤血球貧血・多発性骨髄腫・
白血病などの血液細胞障害・血友病などの出血障害・胃潰瘍・聴覚障害・視力障害・視力喪失などの病歴・色素性網膜炎(眼の遺伝的症状)などの眼の疾患・陰茎の物理的変形疾患(ペイロニー病など)
アレルギー体質の方はバルデナフィルを服用する前に、医師または薬剤師に相談してください。
グレープフルーツに含まれているフラノクマリン酸という成分には、バルデナフィルの分解、排出を妨げる働きがあります。これによりバルデナフィルとグレープフルーツを一緒に摂取してしまうと、バルデナフィルが体内で吸収されやすくなることに加え、蓄積されてしまいます。バルデナフィルが排出されないうちにさらにバルデナフィルを服用することで過剰摂取となり、副作用が発症することがあります。
バルデナフィルは、他のED治療薬よりも血管拡張作用が強いため、ほてり、頭痛、目の充血、心悸亢進、鼻づまりなどの副作用が出やすくなっています。ただし、これらの副作用が出た場合、血管が拡張している、つまり薬が効いている証なので、心配する必要はありません。副作用は軽度であり、薬の効果と共になくなります。
その他、稀な副作用としては、腹痛、腰痛、光線過敏症、視覚異常、眼痛、顔面浮腫、低血圧、動悸、頻脈、関節痛、筋肉痛 、発疹、かゆみ、持続勃起症などが挙げられます。
これらの副作用が長く続く、または重篤である場合は、医師に相談するようにしてください。
バルデナフィルを過剰摂取した場合、特にこのような副作用が発症しやすくなります。バルデナフィルは多く服用したからと言って、強い効果を得られるわけではありません。そのため、適切な用量のみ服用するようにして下さい。
バルデナフィルは日本の病院やクリニックで処方してもらうことができます。しかし、ED治療薬は保険適用外なので、全額自己負担となる点にご注意ください。
また、バルデナフィルは個人輸入代行サービスを利用して購入することができます
アマゾンや楽天などの国内通販サイトでは購入することはできません。