ベターヘルスは、個人が情報を十分得た上で、適切な薬を選択することが何より大切だと考えています。
本記事では、プラセンタに関する情報をまとめています。この記事を通して、プラセンタとは何か、どのように作用するのか、どのメーカーが販売しているのか、プラセンタの副作用、また購入方法について理解を深め、生活の中で適切にプラセンタを使用する参考にしてください。
プラセンタとは哺乳動物の「胎盤」のことです。哺乳類の赤ちゃんは、子宮の中で胎盤から必要な栄養素を受け取り成長します。そのため、胎盤には豊富な栄養素が含まれています。プラセンタは栄養が豊富で滋養強壮、自然治癒力がある妙薬として、紀元前の古代ギリシャ時代から利用されてきたという歴史があります。
胎盤には、タンパク質・脂質・糖質の3大栄養素のほかにも、体内で作り出せない複数の必須アミノ酸やアミノ酸類、核酸様物質、ビタミン類、カルシウム、鉄などのミネラル、さらには100種類以上の酵素も含まれています。
プラセンタの主な種類はヒト、ブタ、ウマなどが用いられています。これらのプラセンタは総称して動物プラセンタと呼ばれます。
ウマプラセンタは主にサラブレッド等の胎盤から抽出されます。アミノ酸が豊富に含まれているのが特徴で、さらに馬の体温は高いので寄生虫などの心配が非常に少ないという安全性もあります。ただし、希少性が高く、ウマプラセンタを使用した製品は高価になりがちな傾向があります。
豚の分子構造は比較的人間に近いので、栄養分をスムーズに取り入れることができるのが特徴です。また、ウマプラセンタよりも入手しやすいことから価格が比較的安く抑えられ、市場に出回っているプラセンタ配合化粧品の約90%を占めているとも言われています。
ヒトプラセンタは人の胎盤から抽出されます。胎盤は感染症などが無いことが証明されたもののみが、ヒトプラセンタとして使用されます。人間の胎盤から作られるので体内への吸収力が非常に高く、当然ですが、人間の体に最も適しています。現在、日本では医療機関から処方される注射用のヒトプラセンタのみが医薬品として承認されています。しかし、海外ではヒトプラセンタを含んだ美容クリームや化粧品も販売されています。
ヒトプラセンタ | ウマプラセンタ | ブタプラセンタ | |
---|---|---|---|
人体への吸収性 | ◎ | ◯ | |
栄養素の含有量 | ◎ | ◯ | |
価格の安さ | ◯ | ◎ |
プラセンタの最大の特徴は、自然治癒力を高めることです。医療現場においては、免疫力を上げて細胞の活性化させたり、抗炎症作用、更年期障害などの治療にも用いられるなど、その効果に大きく期待されています。
● 自律神経のバランスを整える
● 肝臓の働きを高め、肝臓の解毒作用を高める
● 基礎代謝と新陳代謝を高めて、細胞や体の組織を活性化させる
● 免疫力を強化して抵抗力を高める
● 炎症を抑え、傷ついた組織を修復する
● 内分泌系のバランスを整える
● 細胞を破壊する活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐ
● 造血組織を刺激して血行促進をする
日本ではプラセンタを医療用注射製剤、サプリメント、美容クリームなどの化粧品に使用しています。
注射製剤にはヒトプラセンタが用いられています。「特定生物由来製剤」として厚生労働省が認可している、処方箋医薬品にあたります。
ほとんどの場合、ウマやブタのプラセンタが用いられており、健康食品に分類されています。
日本国内で化粧品に使用されているプラセンタは、ウマやブタのものがほとんどです。しかし、海外製品ではヒトプラセンタも使用されています。
特に、プラセンタを含有している化粧品には様々な美肌効果が期待されています。
● メラニン色素の生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ。
● コラーゲンとエラスチンの生成を促すことで、保湿力を高め、シワの原因になる乾燥を防ぐ。
● 肌のターンオーバーを促してメラニン色素を排出する。
● 血行を改善して肌のくすみを改善する。
● 抗炎症作用でニキビや肌荒れを改善する。
ちなみに、海外の研究ではプラセンタがコラーゲン生成に有効に作用することも明らかにされています。
プラセンタは主にスキンケアに使用されており、以下の医薬品が販売されています。
プラセンタヒールジェルは肌のターンオーバーを促す有効成分のヒトプラセンタを含み、傷の治療及び肌のシミ・シワの改善、美白などに使用される局所薬です。
ビタミン・たんぱく質・アミノ酸・ネラルなどの栄養素を多く含んでいます。
プラセントレックスクリームは、ヒトプラセンタエキス0.1gを配合した皮膚に塗るタイプの外用クリームです。プラセンタエキス配合クリームは医薬品として販売されていましたが、現在は医薬部外品へ分類が変更され、化粧品では美白有効成分として使用されています。
高品質な羊の生プラセンタを配合した美容サプリメントです。1カプセルあたり25,000mgを100倍濃縮した羊プラセンタを含有しています。
その他にも海洋コラーゲン、CoQ10、ざくろエキスなど様々な成分が配合されており、ハリツヤのある若々しいお肌を目指すエイジングケアをサポートしてくれます。
美容に効果的な16種類もの成分が配合されたサプリメントです。いつまでも若々しく健康でいたい方におすすめの栄養補助食品です。インビー エンパワーは男女兼用で1本60カプセル入り、およそ30日分です。
馬由来のプラセンタは希少価値が高く、質の高い高級なプラセンタサプリメントであることから近年人気となっています。
皮膚細胞の再生を促し、アンチエイジングなど美容効果があり、顔や体に美容液やクリームと同じように使用できる自然由来のジェルタイプです。
ヒトプラセンタの栄養成分には、しわ・シミの改善、保湿効果、美白効果、抗酸化作用、皮膚細胞の修復・再生を促進、コラーゲンの生成促進などの効果があります。
薬物過敏症の患者様への注射は禁忌となっております。 その他、ごくわずかではありますが、 注射部位への発疹や疼痛などの副作用が報告されています。
プラセンタの副作用はほとんどありませんが、ひとつだけ注意が必要なのがアレルギーです。サプリメントなどで摂る場合は、豚などの動物由来のプラセンタを使用することがほとんどなので、豚肉にアレルギーがあったり、動物性タンパク質にアレルギーがあったりする場合には飲む前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
プラセンタはホルモンを含んでいないので、がんの原因になることはありません。
プラセンタは多くの栄養素を持っているので、体の中に入れるとアレルギーが出ることが稀にあります。インナーケアや注射などの方法で使うと、皮膚にかゆみや赤み、はれなどの症状が出る可能性があります。アレルギー反応が出た時はすぐに使用を中止してください。
メルスモン製薬株式会社から、メルスモン注射剤の出荷が一時的に止まるという連絡がありました。 これは製薬会社が製造販売承認書を変更する手続きを行っているためで、製品の品質や安全性に問題はないとのことです。
プラセンタは肌の新陳代謝を高める効果がとても高いです。 新陳代謝を高めることで、シミを消すことができます。 さらに、シミを消すだけでなく、活性酸素を減らす効果もあるので、シミを予防することもできます。
プラセンタは美容に良いとして化粧品にもよく使われていますが、化粧品で使われているのは牛の胎盤から作られたものです。人の胎盤から作られたプラセンタは医療でしか使えません。
プラセンタ注射を受けたことがある方は、献血をすることができません。平成18年10月に厚生労働省が安全のために、プラセンタ注射を受けた方は献血を控えるようにと指示を出しました。