近年、ようやく日本でも不妊症についてかなり理解が深まってきました。一昔前までは、不妊と言うと女性だけが責められたり、治療に対して理解が得られず積極的ではなかったり、金銭的にも高額な負担があったりと、なかなかハードルが高かったものです。しかし、不妊治療というのは女性だけの問題ではなく、男性の勃起不全も原因の一つとされています。
今回、子どもを望む夫婦にとっては嬉しいニュースがありました。バイアグラが不妊治療での処方で保険適用になったのです。経済的な負担が軽減することで、不妊治療に対するハードルが少しでも下がってくれたら嬉しいですよね。
この記事では、バイアグラの保険適用の対象条件や費用を分かりやすく解説します!
バイアグラは、2022年2月、不妊治療での保険適用が決定しました。そして同年4月から保険適用が開始されました。
厚生労働省はバイアグラ以外にも、「バイアグラODフィルム」「シアリス」なども併せて不妊治療目的に限った処方において、医療保険の対象としています。
これらは「PDE-5阻害薬」に分類される医薬品で、現在はこれらを使用しての不妊治療に限り、保険適用での治療が可能です。
WHOの発表によると、不妊の原因は女性だけではなく男性にも原因があるとされています。EDは、男性の不妊原因の一つとされています。
今回のバイアグラの保険適用となるのは、不妊治療であることが大前提として求められます。それを踏まえた上で、保険診療でバイアグラやシアリスの処方を受けるには、下記の条件を全て満たすことが求められます。
そもそも、政府がバイアグラの保険適用を認めることになった理由は、少子化対策です。少子化問題は日本における深刻な問題の一つであることは、みなさんご存知のことですよね。
これは、子供を望んでいてもEDが原因となって性行為に困難がある方に対し、高額になる不妊治療の治療費軽減を目的とした政策の一環です。
治療法 | 健康保険 | 治療費(1回あたり) |
---|---|---|
各種検査 (血液検査・子宮卵管造影検査・精液検査など) | 一部適応 | 数百円~2万円程度 |
タイミング法 | 適応 | 数千円~2万円程度 |
排卵誘発法 | 適応 | 数千円~2万円程度 |
人工授精 | 適応外 | 1万円~3万円程度 |
治療法 | 健康保険 | 治療費(1回あたり) |
---|---|---|
対外授精 | 適応外 | 20万円~60万円程度 |
顕微授精 | 適応外 | 30万円~70万円程度 |
凍結融解胚移植 | 適応外 | 10万円~20万円程度 |
顕微鏡下精巣内精子採取術 | 適応外 | 25万円~45万円程度 |
出典:中央ろうきん
もともと、厚生労働省は「不妊治療推奨度レベルA」に該当している治療には保険適用とする方針を掲げており、日本生殖医学会は不妊治療のガイドラインで、バイアグラやシアリスなどのPDE-5阻害薬は「推奨度レベルA」としていました。
そこで今回、厚生労働省はバイアグラの使用を保険適用の対象に指定すると決定したのです。
不妊治療に使われる医薬品のうち、保険が適用されるものは6成分16品目あります。その一覧表は下にあります。勃起不全の治療に用いられる「バイアグラ」、「バイアグラODフィルム」「シアリス」も、不妊治療の目的であれば保険が適用されます。
ED(勃起不全)治療薬・中折れなど勃起不全の症状を改善。 満足な性行為を行える勃起やその維持が可能。
薬品名 | 薬価 | |
---|---|---|
1 | バイアグラ錠 25mg | 960円 |
2 | バイアグラ錠 50mg | 1,380円 |
3 | バイアグラ ODフィルム | 992円 |
4 | バイアグラ ODフィルム | 1,424円 |
ED(勃起不全)治療薬・中折れなど勃起不全の症状を改善。 満足な性行為を行える勃起やその維持が可能。
薬品名 | 薬価 | |
---|---|---|
5 | シアリス錠 5mg | 1,344円 |
6 | シアリス錠 10mg | 1,455円 |
7 | シアリス錠 20mg | 1,530円 |
脳下垂体ホルモン剤・生殖補助医療における調節卵巣刺激
薬品名 | 薬価 | |
---|---|---|
8 | レコベル皮下注 12μgペン | 15,103円 |
9 | レコベル皮下注 36μgペン | 36,394円 |
10 | レコベル皮下注 72μgペン | 63,390円 |
ホルモン剤・調節卵巣刺激下における早発排卵の防止
薬品名 | 薬価 | |
---|---|---|
11 | ガニレスト皮下注 0.25㎎シリンジ | 9,085円 |
ホルモン剤・調節卵巣刺激下における早発排卵の防止
薬品名 | 薬価 | |
---|---|---|
12 | セトロタイド注射用 0.25mg | 9,241円 |
卵胞ホルモン及び黄体ホルモン剤・生殖補助医療における黄体補充
薬品名 | 薬価 | |
---|---|---|
13 | ルテウム腟用坐剤400mg | 553円 |
14 | ウトロゲスタン腟用カプセル200mg | 369円 |
15 | ルティナス腟錠100mg | 369円 |
16 | ワンクリノン腟用ゲル | 1,106円 |
保険が使える医薬品をもらうときには、自治体が送ってくる「医療費のお知らせ」という書類に内容が書いてあります。処方された日時や場所、量、保険の割合、払ったお金などが分かります。自由診療だと保険が効かないので、書類には出てきません。
ED治療薬には元の薬と同じ成分で安く作られたジェネリック医薬品があります。費用を節約したいなら、ジェネリックを考えてみてください。弊社で取り扱っているジェネリックは、10分の1の値段以下です。
薬剤名 | 用量 | 1錠あたりの費用相場 |
---|---|---|
バイアグラ錠 | 50mg | 1,400円~2,000円 |
バイアグラジェネリック | 50mg | 107円 |
バイアグラODフィルム | 25mg | 700円〜1,500円 |
レビトラジェネリック | 20mg | 120円 |
シアリス錠 | 20mg | 1,500円〜2,000円 |
シアリスジェネリック | 20mg | 115円 |
ジェネリックと先発医薬品との間に顕著な違いは認められません。主要成分や服用方法、効果の持続時間、副作用に至るまで、両者は非常に類似しています。お財布事情を考慮すると、ジェネリック薬への移行は自然の流れです。
ベターヘルスは海外の医薬品をお求めのお客様のために、個人輸入代行サービスを提供しています。当社は信頼できるパートナーと協力して、お客様の代わりに支払いや輸入・通関の手続きを行います。
参照:
不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて:厚生労働省