早漏とはなんでしょうか。よく聞く言葉ではありますが、この言葉の定義を知っている人は、そこまで多くはないと思います。実際に長い間、医師や専門家の間でも、早漏の定義は曖昧なものでした。
基本的な意味としては、性行為時にパートナーが望む時よりも前に射精をしてしまい、パートナーが性的な満足を得られないなどの状態をさしています。男性にとっても早漏は、満足なパフォーマンスがあげられないことに対する苛立ち、恥ずかしさを引き起こし、結果的にはパートナーとの関係自体に悪影響を与える可能性があります。
最近ではここに、「挿入から1分以内に射精に至ること」という客観的な数字が加わっています。また、挿入前に射精してしまうことも、早漏として考えられています。
英語で早漏の男性を「Minute Man」と揶揄することがありますが、これは「1分ももたない男」が早漏としてグローバルに認識されていることを示すものかもしれません。
早漏は病気や珍しい問題というわけではなく、成人男性の30〜40%が多かれ少なかれ早漏、もしくは早漏の兆候があるという調査結果もあります。なので、早漏で悩んでいる人は、早漏は多くの男性に普通に起こっていることだと知っておきましょう。
早漏は、何か一つの原因によって引き起こされているわけではありません。多くはストレスや性行為に対する不安感、罪悪感、またはパートナーとの関係における問題などが、引き金になっていると考えられています。
早漏は、勃起不全の問題を抱える男性にも広く見られます。つまり、陰茎がしっかりと硬くならない状態で挿入したり、または挿入しても「すぐに柔らかくなってしまうかもしれない」という不安感から、射精が早く起きてしまうのです。勃起不全を原因とする早漏は対処が難しいですが、まずは勃起不全から治していくことが近道となります。
自分が早漏かも、と感じたらまずは医者に診てもらうのが一番です。医師は早漏の男性や勃起不全の男性を、毎日何人も診ていますので、恥ずかしがる必要はありません。
医師の診察を受けると、射精をコントロールするテクニックをいくつか教えてもらえます。代表的なのをここで紹介します。
まずは「ストップ&スタート」と呼ばれるもので、これはマスターべションをしている時やセックスの時、射精が起こりそうだという感覚があったら、その直前で行為を止めて、性的興奮が収まるのを待つ方法です。止める時間は30秒ほどが目安で、実際の射精が起こる前に3回から4回ほど試してみるとよいでしょう。
「スクイーズ」と呼ばれる方法は、射精が起きる直前に陰茎の先端をギュッと握り、勃起が収まるのを待つ方法です。これを射精の前に3〜4回ほど行います。
また、このようなテクニックと同時に、お薬を処方される場合もあります。
いずれの方法にせよ、早漏は治らないものではなく、訓練や時間をかければ改善するものですので、焦らずに向き合うようにしましょう。