イベルメクチン(Ivermectin)とは

抗寄生虫薬イベルメクチンのページへようこそ。ベターヘルスは、個人が情報を十分得た上で、適切な薬を選択することが何より大切だと考えています。

本記事では、抗寄生虫薬であるイベルメクチンに関する情報をまとめています。この記事を通して、イベルメクチンとは何か、どのように作用するのか、どのメーカーが販売しているのか、イベルメクチンの副作用、また購入方法について知って頂ければと思います。

イベルメクチンは、様々な寄生虫感染の治療に使用される薬の有効成分です。イベルメクチンは、アベルメクチン系の薬に属しており、主に寄生虫（鉤虫、回虫、肺線虫、糸状虫などの線虫類）によって引き起こされる病気の治療に使用されます。人間用と動物用の医薬品があります。

この薬は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智博士（北里大学特別栄誉教授）らが発見したエバーメクチンをもとに開発されました。

イベルメクチンは、寄生虫の神経や筋肉の働きを阻害します。寄生虫の神経細胞や筋肉細胞に共通するグルタミン酸ゲート型作動性CIチャネルに選択的に結合し、このチャネルが押し開かれます。塩化物イオンの流れを増加させ、細胞膜の透過性を上昇させた結果、寄生虫の細胞膜に過分極が生じます。過分極が生じると、寄生虫の細胞が麻痺し、最終的に死に至らせることができます。

イベルメクチンは寄生虫を原因とする感染症に有効な薬で、アフリカやアジアなどで広がる熱帯感染症の特効薬として使用されています。

国内での感染例は主に国外旅行をし、現地の河川や海で遊んだことから、食事から、あるいはトイレの使用から感染したケースが見られます。河川で繁殖するブユが人間を刺すことで広がるオンコセルカ症という線虫による感染症は、かゆみ、発疹の他、最終的に失明につながる眼の症状を引き起こす場合があります。オンコセルカ症の場合、経口でイベルメクチンを1回投与し、半年から1年毎に反復投与することで症状が改善されます。

イベルメクチンはWHO（世界保健機関）によって高く評価されており、1987年から熱帯地方の住民を対象に無償配布が開始。盲目になる人が続出していたメキシコ、コロンビアなどではオンコセルカ症が撲滅されたと宣言されるなど、その高い効果が世界で証明されてきました。

米国ではストロメクトールが有名ですが、ジェネリック医薬品が主流のインドではイベルメクトールやイベルジョンなどが市販されています。多くの国では、3mg、6mg、12mgのイベルメクチン薬が存在しています。日本では一般名イベルメクチン錠として市販されています。

イベルメクチンは、経口で摂取します。 食事の1時間以上前、空腹時に、コップ一杯の水で服用するようにしてください。

イベルメクチンは、服用される方の体重により服用量が異なる場合があり、感染症の種類によっては服用間隔を2週間とするなど、用量用法に注意が必要となります。

イベルメクチンは安全性が評価されていますが、他の医薬品と同様に、頭痛、めまい、筋肉痛、吐き気、下痢などの様々な副作用を引き起こす可能性があります。例えば、寄生虫の治療を受けた場合、治療を開始した最初の数日間は、死滅しかけている寄生虫に身体が何らかの反応を起こすことがあります。医師の指示に従い、注意して服用することが非常に大切です。

重度の肝機能障害がある人、血液をサラサラにする薬であるワーファリン錠を服用している方、イベルメクチンが相互作用を及ぼす可能性のある病気の治療を受けている方は、医師への相談なく本剤を投与してはいけません。

イベルメクチンは医薬品ですので、Amazonや楽天をはじめとする通販サイトでは購入できません。関連する病気の治療を目的としており、医師の診察を受け処方箋を提出すれば薬局で購入することができます。

日本では未承認であるものの、海外では承認されている医薬品は個人輸入の方法を用いることで購入することができます。ベターヘルスではイベルメクチンのジェネリック医薬品を個人輸入することができます。

個人輸入は完全合法の薬の通販購入方法で、転売等を目的とせず、個人使用のみを目的とし、ご自宅の住所をお届け先として指定頂くことで利用することができます。

イベルメクチンを新型コロナウィルス感染症への治療薬として使用できるか、有効性を検証する目的で治験がイギリスやアメリカなど世界の国々で行われています。

イベルメクチンが新型コロナウイルス感染症の治療薬となる可能性があるとの見方も各国で報道されていますが、世界保健機関（WHO）は、2021年3月時点ではイベルメクチンは臨床試験の中でのみCOVID-19感染症の治療に使用されるべきであるとの勧告を出しています。

日本では、新型コロナウイルス感染症患者に対するイベルメクチンの有効性と安全性を検証する臨床試験が東京都医師会や医薬品メーカー興和により2021年から行われており、重症化を防ぐ薬剤として注目されています。厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症（COVID-19） 診療の手引き・第 6.0 版」に、イベルメクチンが抗寄生虫薬の転用として開発中の薬剤であると示されています。

試験期間内で観察された副作用は軽度で少数、薬物相互作用が皆無である、感染者と接触した人への感染と発症を予防できるなど、効果が期待されています。

2022年1月31日、興和と北里大学との共同研究から、イベルメクチンはデルタ株と同様にオミクロン株でも抗ウイルス効果があることが確認されたと発表されました。イベルメクチンは、新型コロナウイルスの細胞内への侵入抑制と複製阻害という作用が報告されています。

イベルメクチの新型コロナウイルス感染症への使用はまだ承認されていませんが、寄生虫感染症治療薬として承認されている用法・用量とは異なるため、引き続き、臨床試験の中で有効性・安全性の確認がおこなわれています。

ベターヘルスでは、新型コロナウィルス感染症に関して誤った情報が広がってしまうことは避けたいと考えています。イベルメクチンを自己投与し、新型コロナウィルス感染症を治癒させる目的での使用は推奨しません。万が一使用を希望されるのであれば、必ず有資格の医師の診断を重ねた上で行ってください。自己判断で薬を服用した結果、入院や死亡に至ったケースも認められています。使用前に必ず専門家の意見を求めるようにしてください。