説明
ヘプシナットLPとは?
主要有効成分:ソホスブビル + レジパスビル
ヘプシナットLP(Hepcinat LP)は有効成分ソホスブビル(Sofosbuvir)400mgとレジパスビル(Ledipasvir)90mgを配合したC型肝炎を治療するための配合錠であるハーボニー(Harvoni)のジェネリック医薬品(generic drug)です。1日1錠を12週間服用し続けるという簡単な治療方法で、96%〜100%という高い治療率が確認されている画期的な新世代の抗ウイルス剤です。
これまでの主な治療薬であった、つらい副作用をともなうインターフェロンの注射をする必要もなく、その他の複雑なレジメンもなしで、ジェノタイプ1型のC型肝炎を12週間の経口投薬の治療方法で100%治療することができたことが報告されています。ジェノタイプ2型のC型肝炎においても96%の高い治療率が報告されています。
ハーボニーは直接作用型抗ウイルス薬(DAA)であり、C型肝炎ウイルスの複製のプロセスを直接阻害することでウイルスの増殖を阻止し、高い確率でC型肝炎を治療するお薬です。
これまでの蛋白阻害剤での治療方法は、ウイルス蛋白を標的にしてウイルスの増殖機能を阻害する作用をもたらしました。しかし、ウイルス蛋白が蛋白阻害剤への耐性を示し、アミノ酸変異を引き起こすと、ウイルス蛋白が効果をもたらすことができないという難点があり、そのため治療率もそれほど高くなかった実状がありました。
肝臓移植を受けた患者や、進行した肝硬変を経験している患者のような特定の患者の場合は、他の抗ウイルス薬であるリバビリンの併用をハーボニーのレジメンに加えることが推奨されています。
ハーボニーはアメリカの製薬会社であるギリアド・サイエンシズ社(Gilead Sciences)から開発販売されています。アメリカのFDA(米国食品医薬品局)はハーボニーを2014年に承認し、日本の厚生労働省は2015年に承認しました。ハーボニーは以来、たくさんの人々の命を救ってきた素晴らしい新薬です。
ヘプシナットLPはインドの製薬会社のNatco製薬が製造販売しているハーボニーのジェネリック医薬品です。
ハーボニーは優れた薬効を有するC型肝炎治療薬ですが、価格が高く設定されているために、お薬を服用したくても価格が手に届かずに、治療を受けることができない患者もたくさんいる状況がありました。
そんな中、インドの製薬会社から製造販売されているハーボニーのジェネリック医薬品は、新薬よりもはるかに低価格で同様の薬効を提供しているため、これまでに治療を受けることができなかった人々も、治療を受けることができるようになっています。
インドは独自の特許法のもとにジェネリック医薬品を製造販売しているために、先進国ではまだ特許が有効な新薬のジェネリック医薬品も製造することが可能になっています。このことは、先進国の製薬会社から問題視されていますが、インドで製造されているジェネリック医薬品は、発展途上国の医療を支えている重要な医療資源となっており、新薬の価格が手に届かない多くの人々の命を救っている実状があります。国際的人道団体である「国境のなき医師団」もインドのジェネリック医薬品を使用して救命活動を続けていることはよく知られています。このような状況から、先進国の製薬会社もインドの製薬会社が販売しているジェネリック医薬品を大目に見ている状況があります。
ヘプシナットLPを製造販売しているNatco製薬は1981年にインドのハイデラバードに設立されて以来、急成長を遂げている製薬会社であり、アメリカやヨーロッパ諸国など、世界40カ国以上に製品を輸出販売しているグローバル製薬会社です。
ヘプシナットLP 効果効能
ヘプシナットLP(ハーボニー・ジェネリック)は有効成分ソホスブビルと有効成分レジパスビルを1錠に含む配合錠です。
有効成分ソホスブビルは核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害剤であり、有効成分レジパスビルは、NS5A阻害剤です。
C型肝炎はウイルスが引き起こす病気であり、ウイルスが体内で生き残るためにはウイルスを増殖させる必要があります。
有効成分ソホスブビルは、ウイルスが増殖するために不可欠であるC型肝炎ウイルスにNS5B RNA依存性RNAポリメラーゼと呼ばれる酵素の作用を遮断することによって作用します。これにより、C型肝炎ウイルスの増殖が停止し、肝臓内のC型肝炎ウイルスの量が減少します。この効果は、肝臓の損傷を軽減し、肝機能を改善することをサポートします。
有効成分レジパスビルは、ウイルスの複製、組み立て、分泌に関与するウイルスリンタンパク質NS5Aを阻害します。
有効成分ソホスブビルと有効成分レジパスビルを一緒に服用することでウイルスの増殖をより強力に阻害することができます。
ヘプシナットLP 服用方法
1) ヘプシナットLP 服用方法
ヘプシナットLPを、食べ物の有無にかかわらず、1日1錠を服用してください。
飲み忘れをしないようにご注意ください。
ヘプシナットLPの最良の効果を得るためには、1日で決められた時間に毎日欠かさずに継続して12週間服用することが必要になります。
服用するための特に決められた時間はありませんが、朝食後や夕食後などに服用することが推奨されています。
2)ヘプシナットLP 治療期間
ヘプシナットLP(ハーボニー)の最も一般的な治療期間は12週間となっています。
治療前のウイルス量(HCV RNA)が600万IU / mL未満の肝硬変のない患者は、8週間の治療が考慮されることがあります。
肝硬変を有する患者で、ペグインターフェロンα+リバビリンまたはHCVプロテアーゼ阻害剤 + ペグインターフェロンα + リバビリンのいずれかを用いた治療に失敗した患者は、ヘプシナットLP(ハーボニー)の24週間の治療期間が必要となります。
治療期間の詳細につきましては、医師に相談し、指示に従い服用するようにしてください。
ヘプシナットLP 副作用
1) ヘプシナットLP 一般的な副作用と対処方法
疲れ
<対処方法>
- 1日の中で最もエネルギーがある時に、最も難しい仕事をする。
- 20分以下の短い昼寝をする。就寝時間に近い時間帯は避ける。
頭痛
<対処方法>
- 水を飲む。
- カフェインが含まれるコーヒー、紅茶、炭酸飲料水を制限する。
- 休息してリラックスしてみる。
虚弱感を感じる
<対処方法>
- バランスの取れた食事を毎日食べる。
- 水分を十分に補給することを確認する。
その他の副作用
- 吐き気
- 下痢
- 眠りにくくなる
これらの副作用の影響のいずれかが持続または悪化する場合は、医師または薬剤師に速やかに相談してください。この薬を使用する大部分の人々は重大な副作用を経験していません。
2) ヘプシナットLP アレルギー反応
ヘプシナットLP(ハーボニー)は重度のアレルギー反応を引き起こす可能性があります。症状としては、以下の症状などがあります。
- 呼吸困難
- めまい
- 喉や舌の腫れ
- 発疹
アレルギー反応があらわれた場合には直ぐに医師に相談してください。
ヘプシナットLP 併用禁忌薬と併用注意薬
1) ヘプシナットLP 併用禁忌薬
- リファンピシン(リファジン)
- カルバマゼピン(テグレトール)
- フェニトイン(アレビアチン)
- セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)
- アミオダロン(不整脈治療剤)
- プリミドン(抗けいれん薬)
- チプラナビル(エイズ治療薬)
- リトナビル
2) ヘプシナットLP 併用注意薬
- リファブチン
- フェノバルビタール
この他にも、併用すると危険な医薬品やサプリメントなどもありますので、服用している全てのお薬を医師に知らせて、併用禁忌薬と併用注意薬を確認してください。目次にもどる
ヘプシナットLP 注意点
・ヘプシナットLP(ハーボニー)を服用する前に、医師または薬剤師にアレルギーがあるかどうかを伝えてください。このお薬には、アレルギー反応やその他の問題を引き起こす可能性のある不活性成分が含まれている可能性があります。詳細は、薬剤師に相談してください。
・ヘプシナットLP(ハーボニー)を使用する前に、医師または薬剤師に、特に腎臓病や、B型肝炎などを含むその他の肝臓の症状の病歴を伝えてください。
・妊娠中の女性は、明らかに必要な場合にのみヘプシナットLP(ハーボニー)を服用するべきです。リバビリンと組み合わせたヘプシナットLP(ハーボニー)は、妊娠中の妊婦または男性パートナーのいずれかによって使用されるべきではありません。この組み合わせの治療法は、胎児を傷つける可能性があります。少なくとも1人のパートナーがこれらの薬を一緒に使用している時は、治療を中止してから6ヶ月間、コンドームや、避妊用ピルなどの避妊方法を使用する必要があります。ご自身、またはパートナーが妊娠した場合はすぐに医師に相談してください。
・この薬が母乳に影響を与えるかどうかは不明です。リバビリンと組み合わせてヘプシナットLP(ハーボニー)を使用している間の授乳はお勧めしません。授乳を受ける前に医師に相談してください。
ヘプシナットLP 保管方法
ヘプシナットLPは、15°C〜30°Cの室温で保管してください。光や高温からは遠ざけてください。
この薬を浴室などの湿った場所や湿った場所に保管しないでください。
参照:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33809897/
https://reference.medscape.com/drug/harvoni-ledipasvir-sofosbuvir-999970
https://www.hepmag.com/article/harvoni-tolerated-among-pregnant-women-hep-c
https://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?dr_ja:D10442
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%91%E3%82%B9%E3%83%93%E3%83%AB
塩谷 –
C型肝炎の薬が個人輸入で買えるとは思っていませんでした!病院でしか処方してもらえないとばかり思っていたので、見つけた時は良い意味で驚きました!病院で注射を打たれるのは痛くて苦手だし、薬は高いし、治療費がバカにならないんです。この薬も高価ですけど、診察料とか処方薬のことを考えると、まだ安く抑えられるんじゃないかと思います。
takahashi –
C型肝炎の治療目的で買いました。日本の薬って、ずっと服用し続けるようにできているのであまり好きじゃありません。12週間の服用でかなりの高確率で治療できるので、少々高いですが体のことを考えて購入。現在8週目ですが、病院の診断結果がすこぶるよく、本物の薬だと実感しております。