
フルコナゾールは、カンジダ属やクリプトコッカス属などの真菌による感染症で用いられるトリアゾール系抗真菌成分です。
真菌の増殖に必須となる細胞膜成分の合成を阻害することで、感染症の治療や再発抑制を支えます。
抗生物質は細菌を対象とする薬剤であり、真菌が原因となる感染症には効果を示しません。
フルコナゾールは、抗生物質では対応できない真菌感染症に対して選択されてきた成分です。
フルコナゾールは、以下のような真菌感染症の文脈で使用されてきました。
・カンジダ属による感染症
真菌血症、呼吸器感染症、消化管感染症、尿路感染症、腟炎、外陰腟炎など
・クリプトコッカス属による感染症
特に中枢神経系に及ぶ感染症など
・免疫機能が低下した状態における深在性真菌症の予防

真菌の細胞膜は、エルゴステロールと呼ばれる成分によって安定性と機能が保たれています。
フルコナゾールは、エルゴステロール合成過程に関与する酵素を選択的に阻害します。
この阻害により、細胞膜の構造に異常が生じ、真菌は正常な増殖を維持できなくなります。
その結果、感染の進行が抑制され、宿主の免疫反応や治癒過程が働きやすい状態になります。
一般に、フルコナゾールは静菌的作用を示す成分として位置づけられています。
抗真菌薬は作用点や使用目的によっていくつかの系統に分けられます。
フルコナゾールはトリアゾール系に分類され、以下のような特徴があります。
・経口投与が可能である
・体内動態が比較的安定している
・長年の使用実績があり、臨床データが蓄積されている
一方で、薬物代謝酵素に影響を及ぼす性質を持つため、併用薬の確認が重要とされています。
真菌の種類、感染部位、重症度、患者背景により、他系統の抗真菌薬が選択される場合もあります。
フルコナゾールは、ジェネリック医薬品として複数の製品で有効成分として使用されています。
当サイトで取り扱いのある代表的なジェネリック医薬品は以下の通りです。
| フルコナゾール錠 | フォルカン | フルコナズ |
|---|---|---|
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| 製薬会社:インタス・ファーマ | 製薬会社:シプラ | 製薬会社:ヒーリングファーマ |
| 有効成分:150mg/200mg | 有効成分:50mg/150mg/200mg | 有効成分:200mg |
| 商品ページはこちら | 商品ページはこちら | 商品ページはこちら |
フルコナゾールの用量は、感染症の種類や重症度、患者の状態によって異なります。
日本の添付文書では、以下のような用量設定が示されています。
<成人>
<小児/新生児>
腎機能が低下している場合には、血中濃度が持続する可能性があるため、用量調整が必要とされます。

フルコナゾールは比較的長期間使用されてきた成分ですが、副作用が生じる可能性は否定できません。
報告されている副作用には、消化器症状、肝機能検査値の変動、皮膚症状などがあります。
まれに、重篤な肝障害、不整脈、重篤な皮膚障害が報告されています。
体調の変化や異常を感じた場合には、使用を中止し、医療機関への相談が推奨されます。
フルコナゾールは、日本では妊婦または妊娠している可能性のある女性に対して使用が禁忌とされています。
妊娠の可能性が否定できない場合は、自己判断で使用しないことが重要です。
フルコナゾールは、複数の薬物代謝酵素を阻害します。
そのため、併用禁忌または併用注意とされている薬剤が存在します。
すでに服用中の薬がある場合は、事前の確認が不可欠です。
心疾患の既往がある場合や電解質異常がある場合には、不整脈のリスクが指摘されています。
慎重な使用が求められます。
日本では処方箋医薬品として、添付文書・ガイドライン・患者背景に沿って使用されます。ただし、フルコナゾール錠、フォルカン、フルコナズなどは個人輸入で海外からの購入が可能です。
フルコナゾールは、真菌感染症に対して長年使用されてきたトリアゾール系抗真菌成分です。
真菌の細胞膜合成を阻害することで増殖を抑制し、感染症治療を支えます。
妊娠、併用薬、不整脈リスクなど、事前に確認すべき注意点が明確な成分でもあります。
成分の特性を理解した上で、自身の状況に合った製品を選択することが重要です。
参照: フルコナゾールカプセル100mg「サワイ」の基本情報:日経メディカル 日本薬局方 フルコナゾールカプセル:一般財団法人日本医薬情報センター フルコナゾール:kegg