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ブスピロンとは?

ブスピロンは、不安症状の治療に用いられる抗不安薬の有効成分です。

アザピロン系に分類される薬で、主に全般性不安障害などの不安症状に対して使用されます。ベンゾジアゼピン系抗不安薬とは異なり、GABA系のベンゾジアゼピン受容体には本質的に作用しない点が特徴です。

米国では、ブスピロン塩酸塩を有効成分とする医薬品が、不安障害の管理や不安症状の短期的な緩和に使用されています。一方で、日常生活上のストレスに伴う一時的な不安や緊張は、通常、抗不安薬による治療を必要としないとされています。

日本では、同じ5-HT1A受容体に作用する抗不安薬としてタンドスピロンが使用されていますが、ブスピロン自体は海外で使用されている成分として知られています。

ブスピロンの作用機序

ブスピロンの詳しい作用機序は完全には解明されていませんが、セロトニン5-HT1A受容体に作用することが、不安症状の改善に関係すると考えられています。

5-HT1A受容体は、セロトニン神経系の調節に関わる受容体です。ブスピロンはこの受容体に高い親和性を示し、セロトニン神経の働きを調整することで、不安や緊張の軽減を助けるとされています。

一方で、ブスピロンはベンゾジアゼピン受容体への有意な親和性を示さず、GABA結合にも直接的な影響を与えないとされています。そのため、ベンゾジアゼピン系抗不安薬とは異なる仕組みで作用する薬と位置づけられます。

また、ブスピロンは即効性のある鎮静薬ではありません。効果の実感までに時間がかかることがあり、臨床的には継続して服用しながら不安症状の改善を目指す薬です。急な強い不安をその場で抑える目的よりも、持続する不安症状の管理に向いている成分といえます。

ブスピロンの使い方

ブスピロンは、通常、1日量を分けて服用する内服薬です。

米国ラベルでは、推奨初期用量は1日15mgとされており、7.5mgを1日2回服用する方法が示されています。必要に応じて、2〜3日ごとに1日量を5mgずつ増量でき、最大量は1日60mgとされています。臨床試験では、1日20〜30mgを分割して服用する例が多く用いられています。

服用にあたっては、食事との関係を一定にすることが大切です。ブスピロンは食事の影響を受けることがあり、体内に入る薬の量や血中濃度が変わる可能性があります。毎回食後に服用する、または毎回空腹時に服用するなど、できるだけ同じ条件で服用することが推奨されています。

服用量や服用期間は、症状や体質、併用薬によって異なります。自己判断で増量・減量・中止せず、医師の指示に従って使用してください。

ブスピロンの副作用

ブスピロンでは、服用中に副作用が起こることがあります。

比較的見られやすい副作用として、めまい、眠気、頭痛、吐き気、胃部不快感、倦怠感、集中力の低下などがあります。これらは服用開始直後や増量時に感じやすいことがあります。

多くは軽度の症状ですが、強く出る場合や長く続く場合には、医師または薬剤師に相談してください。

また、ブスピロンは他の抗不安薬に比べて鎮静が少ないとされていますが、眠気や判断力への影響には個人差があります。服用後にふらつきや強い眠気がある場合は、車の運転や危険を伴う作業を避けるようにしてください。

ブスピロンの使用時の注意点

1) 併用・相互作用

ブスピロンは、服用中の薬や体質によって注意が必要な場合があります。特に、MAO阻害薬との併用は避ける必要があります。併用により血圧上昇が報告されており、米国ラベルでも注意喚起されています。

ブスピロンは主にCYP3A4で代謝されるため、CYP3A4を強く阻害する薬と併用すると、血中濃度が上昇し、副作用が出やすくなる可能性があります。エリスロマイシンやイトラコナゾールなどとの併用時には、用量調整が必要になる場合があります。

濃いグレープフルーツジュースを大量に摂取すると、ブスピロンの血中濃度が上がる可能性があるため、服用中はグレープフルーツジュースの飲用は避けることが推奨されています。

2) 抗精神病作用は確立していない

ブスピロンには抗精神病作用は確立されていません。そのため、統合失調症などで必要とされる抗精神病薬の代替として使用する薬ではありません。

3) ベンゾジアゼピン等からの切替

ブスピロンはベンゾジアゼピン系薬剤と交差耐性がありません。そのため、ベンゾジアゼピン系抗不安薬を急に中止したときの離脱症状を、ブスピロンが代わりに抑えるわけではありません。切り替えを行う場合は、医師の判断のもとで慎重に進める必要があります。

ブスピロンとベンゾジアゼピン系抗不安薬の違い

ブスピロンは抗不安薬の一種ですが、ベンゾジアゼピン系抗不安薬とは作用する神経系が異なります。

ベンゾジアゼピン系は主にGABA-A受容体に作用し、鎮静、筋弛緩、抗けいれん作用などを示す薬が多い一方、ブスピロンは主に5-HT1A受容体を介して不安症状に作用すると考えられています。

項目ブスピロンベンゾジアゼピン系抗不安薬
分類アザピロン系抗不安薬ベンゾジアゼピン系抗不安薬
主な作用5-HT1A受容体を介してセロトニン神経系を調整GABA-A受容体を介して神経活動を抑制
効果の出方効果発現まで時間がかかることがある比較的速やかに不安や緊張を抑える薬が多い
鎮静・筋弛緩目立つ鎮静や筋弛緩作用は少ないとされる鎮静、筋弛緩、抗けいれん作用を示す薬が多い
注意点CYP3A4相互作用、MAOI併用、ベンゾジアゼピン離脱の代替不可に注意眠気、ふらつき、依存、離脱、転倒リスクなどに注意

ブスピロンを有効成分とする医薬品

海外では、ブスピロン塩酸塩を有効成分とする医薬品・ジェネリックが使用されています。
米国では、BuSparとして知られていたブスピロン製剤のほか、ブスピロン塩酸塩のジェネリック医薬品が流通しています。錠剤の規格には、5mg、7.5mg、10mg、15mg、30mgなどがあります。

バスピン
バスピン - ブスピロン(Buspin - Buspirone)
有効成分含有量:10mg、5mg
製造元:インタス・ファーマ(Intas Pharmaceuticals Ltd)
製品詳細ページへ

ブスピロンの入手方法

米国では、ブスピロンは処方薬として使用されています。主に全般性不安障害を含む不安障害の管理や、不安症状の短期的な緩和に用いられます。

日本では、ブスピロン自体の承認状況は海外と異なり、同じ5-HT1A受容体に作用する抗不安薬としてタンドスピロンが使用されています。ブスピロンを使用する場合は、国内承認薬との違いや相互作用を理解したうえで、医師や薬剤師に相談することが大切です。

ベターヘルスでは、ブスピロンを有効成分とする海外医薬品を個人輸入で取り扱っています。

個人輸入で医薬品を購入する場合でも、自己判断で服用せず、使用前に医師や薬剤師へ相談し、用法・用量を守って使用してください。

まとめ

ブスピロンは、主に不安症状の改善に用いられるアザピロン系の抗不安薬です。

セロトニン5-HT1A受容体に作用すると考えられており、ベンゾジアゼピン系抗不安薬とは異なり、GABA系のベンゾジアゼピン受容体には本質的に作用しません。そのため、鎮静や筋弛緩を強く目的とする薬ではなく、継続的な不安症状の管理に用いられる成分といえます。
ブスピロンは、症状や体質、併用薬をふまえて慎重に使用する必要がある成分です。自己判断で服用量を変えたり中止したりせず、医師や薬剤師に相談しながら使用しましょう。

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