フルボキシン - フルボキサミン（Fluvoxin - Fluvoxamine）

説明

フルボキサミンの効果効能

フルボキサミン(Fluvoxamine)は選択的セロトニン再取り込み阻害剤 (SSRI)に分類される抗うつ薬の一種です。うつ病は脳内でセロトニンなどの神経伝達物質の働きが弱まることより、意欲の低下や不安、不眠、悲壮感などの症状が発現します。シナプスから放出された神経伝達物質は、受容体へ結合することで情報が伝達されますが、放出された神経伝達物質の一部はシナプスへ再び取り込まれます。フルボキサミンはこのセロトニンの再取り込みを阻害することによって、体内のセロトニンの放出を増加させ、鬱症状の改善に関与します。フルボキサミンはうつ病、強迫性障害、パニック障害、不安障害などの治療に使用されます。

フルボキサミンの服用方法

成人の場合

【うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安障害】
フルボキシンをフルボキサミンとして、1日50mgを初期用量としてください。
1日150mgまで増量、1日2回に分割して服用してください。
なお、年齢・症状に応じて服用量を適宜増減してください。

小児の場合

【強迫性障害】
8歳以上の小児には、フルボキシンをフルボキサミンとして、1日1回25mgの就寝前の服用から開始してください。その後、1週間以上の間隔をあけて1日50mgを1日に2回、朝および就寝前に服用します。
年齢・症状に応じて1日150mgを超えない範囲で増減しますが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日の用量として25mgずつ行ってください。

参照：デプロメール錠25

フルボキシンの副作用

フルボキシンの服用に際し、下記の副作用があらわれる可能性があります。

● 吐き気、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、口渇
● 眠気、めまい、ふらつき、頭痛、不随意運動、開口障害
● 不安、記憶減退、イライラ、興奮、混乱
● 過敏症、蕁麻疹、
● 震え、体が固くなる、発汗、発熱、下痢、頻脈など

また、重篤な副作用として下記の症状があらわれる可能性があります。

● 痙攣、せん妄、錯乱、幻覚、妄想
● 意識障害
● ショック、アナフィラキシー
● セロトニン症候群、悪性症候群
● 白血球減少、血小板減少
● 肝機能障害、黄疸
● 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群（SIADH）

上記の症状や異常が見られた場合、服用を中止し医師の診断を受けてください。

フルボキシンの使用上の注意

次の人は、この薬の使用が禁止されています。

● 過去にフルボキサミンマレイン酸塩錠「アメル」に含まれる成分で過敏症のあった人
● モノアミン酸化酵素阻害剤[セレギリン塩酸塩（エフピー）、ラサギリンメシル酸塩（アジレクト）、サフィナミドメシル酸塩（エクフィナ）]を使用している人、または使用を中止してから 2 週間以内の人
● ピモジド（オーラップ）を使用している人、チザニジン塩酸塩（テルネリン）を使用している人、ラメルテオン（ロゼレム）を使用している人、メラトニン（メラトベル）を使用している人

次の人は、特に注意が必要です。使用開始前に医師または薬剤師にご相談ください。

● てんかんなどのけいれんをおこす病気のある人、または過去にてんかんなどのけいれんがあった人
● 死にたいと強く思ったり考えたことがある人
● 躁うつ病の人
● 脳に器質的な障害がある人、または統合失調症の素因のある人
● 衝動的な行動を起こしやすい病気を合併している人
● 心臓に障害のある人
● 過去に出血性の疾患にかかったことがある人、または出血性素因のある人
● 緑内障の人、または眼内圧が高い人
● 腎臓に重い障害がある人
● 肝臓に障害がある人
● 妊婦または妊娠している可能性のある人
● 授乳中の人

フルボキシンの保管方法

● 乳幼児や小児が触れない場所で、日光や高温、湿気を避けて保管してください。
● 薬が残った場合は、保管せずに処分してください。
● 8歳以上の小児（強迫性障害の場合）

フルボキシンの通販・個人輸入について

フルボキサミンを含む製品は、個人輸入で海外からお求めいただけます。ただし、代行サイトをご利用の際には、製品の品質やフルボキシンの副作用の可能性などをしっかりとご確認いただくようお願いします。

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参考:

フルボキサミンマレイン酸塩：医療用医薬品

SSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）の解説：日経メディカル

患者向医薬品ガイド：医薬品医療機器総合機構