リトヒートL（カレトラ ジェネリック）(Ritoheet-L)

説明

リトヒートL (RITOHEET-L)とは？

有効成分：ロピナビル 200mg　＋ リトナビル 50mg

1) リトヒートLはカレトラ(Kaletra)のジェネリック医薬品

リトヒートL (RITOHEET-L)は抗HIV薬であり、新薬 カレトラ(Kaletra)のジェネリック医薬品(generic drug)です。

有効成分ロピナビル（Lopinavir）200mgとリトナビル（Ritonavir）50mgを配合し、ヒト免疫不全ウイルス（HIV：エイズ）を治療するために作られた配合錠です。インドのグジャラート州 アーメダバードに本社を構えるHeet Healthcareが製造販売しています。

カレトラは、HIVプロテアーゼ阻害剤と呼ばれる医薬品のクラスに属するお薬です。プロテアーゼ阻害剤には、他にリトナビル/ ritonavir（商品名：ノービア）、ネルフィナビル/ Nelfinavir（商品名：ビラセプト）、およびサキナビル/ Saquinavir（商品名：インビラーゼ）が含まれます。

ロピナビルとリトナビルは両方ともHIVウイルスを阻害しますが、リトナビルは体内のロピナビルの濃度を高めるために、組み合わされて配合されています。

カレトラに含まれているリトナビルの量はHIVウイルスを阻害するために十分な量ではないため、カレトラのHIVに対する効果はロピナビルからもたらされます。

ロピナビルとリトナビルは、2000年9月にアメリカのFDA（米国食品医薬品局）によって承認されました。

カレトラは日本の厚生労働省より2006年9月に承認され、販売が開始されています。

2) リトヒートL（カレトラ ジェネリック）効果効能

HIVに感染すると、HIVウイルスは体内の細胞内で増殖します。ウイルスは細胞から放出され、他の細胞に感染しながら体全体に広がります。このように、HIV感染は、体が絶えず生成する新しい細胞の増殖の過程で広がり続けます。

HIVウイルスは増殖するために、新しいタンパク質を作ります。

一部のタンパク質は構造タンパク質と呼ばれ、ウイルスの本体を形成するタンパク質です。他のタンパク質は、新しいウイルスのDNAやその他の成分を製造する酵素です。プロテアーゼは、新しい構造タンパク質と酵素を形成する酵素です。リトヒートL（カレトラ ジェネリック）のロピナビルは、プロテアーゼの作用を阻害し、体の細胞に感染できないようにウイルスの形成に欠陥をもたらします。その結果、体内のウイルスの量が減少します。その間に人の免疫力で症状が回復し改善します。

しかし、HIVウイルスを死滅させことはできないので、治療を続ける必要があります。

また、リトヒートLは人と人の間のHIV感染を防ぐ効果はなく、HIV感染を予防しません。

3）リトヒートLの製薬会社：ヒート ヘルスケア社

ヒート ヘルスケア社（Heet Health Care Pvt. Ltd.）は2013年にインドのグジャラート州 アーメダバードに設立された製薬会社です。医療業界の基準に準拠した最新の機械で、高品質の原料を使用して製造されます。また、これらの製品は、お客様に安全な使用法と長い貯蔵寿命を保証するために、一連の品質パラメーターで品質が厳しくチェックされています。

https://www.heethealthcare.com/about-us/

カレトラのコロナウイルスへの適応

HIV感染症を治療するために開発されたカレトラは、コロナウイルスの症例の治療にも使用されています。

クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客や、他の患者に投与したところ、症状が改善された症例があります。

しかし、その後中国で行われた臨床試験においては、効果を証明できなかった報告もあり、今後更なる研究が必要とされています。

http://www.kansensho.or.jp/

リトヒートL（カレトラ ジェネリック）服用方法

カレトラ錠は、食事の有無にかかわらず服用できます。

併用するお薬、患者の年齢、ロピナビルへの服用歴、症状に応じて、いくつかの投与方法があります。

1日2回ロピナビル400mg・リトナビル100mg（リトヒートLを2錠）を服用、または1日1回ロピナビル800mg・リトナビル200mg（リトヒートLを4錠）を服用。

18歳未満の患者には、1日1回の投与方法ではなく、1日2回に分けて投与する必要があります。

乳幼児の患者の投与に関しては、医師に相談してください。

エファビレンツ（商品名：ストックリン、サスティバ ）、ネビラピン（商品名：ビラミューン）、ホスアンプレナビル（商品名：レクシヴァ）またはネルフィナビル（商品名：ビラセプト）と併用する場合、1日1回投与は推奨されません。成人の場合、推奨用量は1日2回リトヒートLを2錠、または１錠服用する方法が推奨されています。

服用する際には、必ず医師の指示の元で服用するようにしてください。

リトヒートL（カレトラ ジェネリック）副作用

1) 一般的な副作用

カレトラの一般的な副作用は次のとおりです。

• 腹痛
• 虚弱
• 吐き気
• 下痢
• 嘔吐
• 頭痛
• 不眠症

2) 重篤な副作用

カレトラは、肝機能障害，肝炎および膵炎を引き起こす可能性があります。

他のプロテアーゼ阻害剤と同様に、カレトラの服用は以下の症状を引き起こす可能性があります。

・糖尿病の悪化、および高血糖

・徐脈性不整脈

・中毒性表皮壊死融解症，皮膚粘膜眼症候群，多形紅斑

・体脂肪の蓄積

・コレステロールの増加

リトヒートL（カレトラ ジェネリック）使用上の注意

1) 持病のある方

お薬を服用する前に、使用しているすべての製品（処方薬、非処方薬、ハーブ薬品、サプリメント、漢方薬を含む）について医師に伝えてください。

・カレトラは、心臓病を患っている患者、また患ったことのある患者には慎重に使用する必要があります。

・この製品を服用する前に、ロピナビルまたはリトナビルのいずれかにアレルギーがあるかどうかを医師または薬剤師に伝えてください。この製品には、アレルギー反応やその他の問題を引き起こす可能性のある不活性成分が含まれている場合があります。詳細については、薬剤師に相談してください。

・この薬を使用する前に、肝臓病、糖尿病、膵炎、脂質異常症（高トリグリセリド血症）、心臓の疾患（冠動脈疾患、心臓発作）、血友病などの出血傾向などの病歴を医師または薬剤師に伝えてください。

B型肝炎感染、C型肝炎感染、結核など、特定の病気の病歴がある方は医師に伝えてください。

・ロピナビル/リトナビルは、心臓のリズムに影響を与える状態を引き起こす可能性があります（QT延長）。 QTの延長により深刻な（症状を引き起こすことはほとんどありません。高齢者は、特にQT延長に影響を受けやすいとされています。

・特定の心臓の症状（心不全、心拍低下、心電図のQT延長）などの症状がある場合、またはQT延長を引き起こす可能性のある他の薬物を服用している場合、QT延長のリスクが高まる可能性があります。服用する前に医師に必ず相談してください。

・血液中のカリウムまたはマグネシウムのレベルが低いと、QT延長のリスクが高まる場合があります。このリスクは、利尿薬を服用する場合、または激しい発汗、下痢、嘔吐などの症状がある場合に増加する可能性があります。

2) 妊娠中・及び授乳中の女性

このお薬を服用する前に妊娠している場合は医師に相談してください。治療により、HIV感染が赤ちゃんに感染するリスクを下げることができます。リスクとベネフィットについて医師と話し合うことを推奨します。

このお薬の成分が母乳に混入するかどうかは不明です。母乳はHIVを感染させる可能性があるため、HIVに感染している場合は母乳を与えないでください。

2) ホルモン剤による避妊中の方

このお薬は、丸薬、パッチ、またはリングなどのホルモン剤による避妊の有効性を低下させる可能性があります。すなわち、妊娠を引き起こす可能性があります。追加または代替の避妊法について医師に相談し、性行為の際は効果的なコンドームを使用してください。

リトヒートL（カレトラ ジェネリック）併用禁忌薬

薬物相互作用は、お薬の作用に変化を与えるか、深刻な副作用のリスクを高める可能性があります。以下のリストには、すべての相互作用をもたらす可能性のあるお薬が含まれているわけではありません。

使用しているすべてのお薬（処方薬、非処方薬、ハーブ薬品、漢方薬、サプリメント）のリストを作成し、医師と薬剤師と共有してください。医師の承認なしに、このお薬の投与を開始、停止、または変更しないでください。

・統合失調症、小児の自閉性障害治療薬：

ピモジド（商品名：オーラップ）、ブロナンセリン（商品名：ロナセン）

・頭痛・偏頭痛 治療剤:

エルゴタミン（商品名：クリアミン）

ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩

・精神神経系用薬（止血薬, 子宮収縮薬）

エルゴメトリンマレイン酸塩（商品名：エルゴメトリン）

メチルエルゴメトリンマレイン酸塩（商品名：パルタン等）

・催眠鎮静剤、睡眠導入剤：

ミダゾラム（商品名：ドルミカム）

トリアゾラム（商品名：ハルシオン等）

・抗ウイルス増強薬, CYP3A阻害薬

コビシスタット

・特定のHIV治療薬

ホスアンプレナビル（商品名：レクシヴァ）

チプラナビル（商品名：アプティバス）など

・肥満治療薬

オルリスタット（商品名：ゼニカル、アリ）

・PDE5阻害薬（勃起不全治療薬）

バルデナフィル（商品名：レビトラ）、シルデナフィル（商品名：バイアグラ、レバチオ）、タダラフィル（商品名：シアリス、アドシルカ）

・高血圧症治療薬

アゼルニジピン（商品名：カルブロック等）

・経口抗凝固薬

リバーロキサバン（商品名：イグザレルト）

・肺動脈性肺高血圧症治療薬

リオシグアト（商品名：アデムパス）

・重症又は難治性真菌感染症

ボリコナゾール（商品名：ブイフェンド等）

・C型肝炎治療薬

グラゾプレビル水和物（商品名：グラジナ）

・高脂血症治療剤

ロミタピドメシル酸塩（商品名：ジャクスタピッド）mattis, pulvinar dapibus leo.

リトヒートL（カレトラ ジェネリック）併用注意薬

・ボセプレビル

・リファンピン

・セントジョンズワート

・アルファ遮断薬（アルフゾシン、タムスロシンなど）

・鼻炎点鼻薬（フルチカゾン）

・気管支喘息・気管支炎治療薬（サルメテロール）

・消化器系用薬（シサプリド）

・プロテアーゼ阻害薬（シメプレビル、テラプレビル）

・特定の鎮静剤（ミダゾラム、トリアゾラムなど）

・特定のスタチン（ロバスタチン、シンバスタチンなど）

リトヒートL（カレトラ ジェネリック）保管方法

ボトルを開封した後は、湿気を避けて保存してください。

この記事は以下を参照に書かれています

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12662125/#:~:text=Overview%20of%20pharmacodynamic%20properties%3A%20Lopinavir,production%20of%20mature%2C%20infective%20virus.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5825902/
https://www.heethealthcare.com/
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00057452
http://www.acc.ncgm.go.jp/general/note/drug/lpvrtv.html
https://clinicalsup.jp/jpoc/drugdetails.aspx?code=57452