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不妊治療でのバイアグラ保険適用。条件と詳細を解説!

投稿日:
2023年10月1日

近年、ようやく日本でも不妊症についてかなり理解が深まってきました。一昔前までは、不妊と言うと女性だけが責められたり、治療に対して理解が得られず積極的ではなかったり、金銭的にも高額な負担があったりと、なかなかハードルが高かったものです。しかし、不妊治療というのは女性だけの問題ではなく、男性の勃起不全も原因の一つとされています。

今回、子どもを望む夫婦にとっては嬉しいニュースがありました。バイアグラが不妊治療での処方で保険適用になったのです。経済的な負担が軽減することで、不妊治療に対するハードルが少しでも下がってくれたら嬉しいですよね。

この記事では、バイアグラの保険適用の対象条件や費用を分かりやすく解説します!

バイアグラ保険適用の概要

バイアグラは、2022年2月、不妊治療での保険適用が決定しました。そして同年4月から保険適用が開始されました。

厚生労働省はバイアグラ以外にも、「バイアグラODフィルム」「シアリス」なども併せて不妊治療目的に限った処方において、医療保険の対象としています。

これらは「PDE-5阻害薬」に分類される医薬品で、現在はこれらを使用しての不妊治療に限り、保険適用での治療が可能です。

WHOの発表によると、不妊の原因は女性だけではなく男性にも原因があるとされています。EDは、男性の不妊原因の一つとされています。

バイアグラの保険適用条件

今回のバイアグラの保険適用となるのは、不妊治療であることが大前提として求められます。それを踏まえた上で、保険診療でバイアグラやシアリスの処方を受けるには、下記の条件を全て満たすことが求められます。

  1. 原則、泌尿器科で5年以上の経験が医師による処方:
    バイアグラの処方を受ける際、泌尿器科において5年以上の経験を有する医師から診療および処方を受けること。
  2. 不妊治療を受けている医療機関との情報共有:
    当該保険医療機関から紹介を受けてバイアグラの処方を受ける場合、紹介元の施設と連携し、必要な情報共有ができる体制を有することが求められます。これは、不妊治療を受けている証明としても必要です。
  3. ガイドラインに従って医師からEDであると診断されている:
    関連学会が作成した「勃起不全に関するガイドライン」に記載の診断アルゴリズムに従って、EDであると診断されていなければなりません。医師がEDの旨を診療録に記載することで、バイアグラに対する保険が適用されます。
  4. 過去6ヶ月以内に不妊治療を受けている:
    バイアグラの処方を受ける本人またはパートナーのいずれかが、過去6ヶ月以内に不妊治療(一般不妊治療管理料または生殖補助医療管理料に係る医学的管理)を受けていて、その旨を診療録と診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
    ただし、過去6ヶ月より以前の不妊治療履歴しかない場合、保険適用の対象外となりますので注意してください。
  5. 1回の診療でタイミング法1周期分かつ4錠以下であること:
    バイアグラの処方量は、1回の診療につきタイミング法の1周期分かつ4錠以内と決められており、この規定を超えての処方は保険適用となりません。
  6. 繰り返し投与をする期間は原則6ヶ月以内:
    保険適用でバイアグラの処方を受ける場合、原則として6ヶ月以内とされます。しかし、医師が必要と判断して投与期間が延長となる場合、継続が必要であると判断した理由と初回処方の年月が診療録と診療報酬明細書の摘要欄に記載される必要があります。6ヶ月を超えての投与が認められた場合でも、原則として継続期間は初回処方から1年以内です。
  7. 処方の備考欄に保険診療の旨が記載される:
    バイアグラを保険適用として処方してもらう場合は、処方箋の備考欄に保険診療であることが記載される必要があります。

どうしてバイアグラが保険適用になったのか?

そもそも、政府がバイアグラの保険適用を認めることになった理由は、少子化対策です。少子化問題は日本における深刻な問題の一つであることは、みなさんご存知のことですよね。
これは、子供を望んでいてもEDが原因となって性行為に困難がある方に対し、高額になる不妊治療の治療費軽減を目的とした政策の一環です。

一般不妊治療

治療法 健康保険 治療費(1回あたり)
各種検査 (血液検査・子宮卵管造影検査・精液検査など) 一部適応 数百円~2万円程度
タイミング法 適応 数千円~2万円程度
排卵誘発法 適応 数千円~2万円程度
人工授精 適応外 1万円~3万円程度

高度不妊治療

治療法 健康保険 治療費(1回あたり)
対外授精 適応外 20万円~60万円程度
顕微授精 適応外 30万円~70万円程度
凍結融解胚移植 適応外 10万円~20万円程度
顕微鏡下精巣内精子採取術 適応外 25万円~45万円程度

出典:中央ろうきん

もともと、厚生労働省は「不妊治療推奨度レベルA」に該当している治療には保険適用とする方針を掲げており、日本生殖医学会は不妊治療のガイドラインで、バイアグラやシアリスなどのPDE-5阻害薬は「推奨度レベルA」としていました。

そこで今回、厚生労働省はバイアグラの使用を保険適用の対象に指定すると決定したのです。

保険適用される16品目一覧

不妊治療に使われる医薬品のうち、保険が適用されるものは6成分16品目あります。その一覧表は下にあります。勃起不全の治療に用いられる「バイアグラ」、「バイアグラODフィルム」「シアリス」も、不妊治療の目的であれば保険が適用されます。

成分名:シルデナフィルクエン酸塩

ED(勃起不全)治療薬・中折れなど勃起不全の症状を改善。 満足な性行為を行える勃起やその維持が可能。

薬品名 薬価
1 バイアグラ錠 25mg 960円
2 バイアグラ錠 50mg 1,380円
3 バイアグラ ODフィルム 992円
4 バイアグラ ODフィルム 1,424円

成分名:タダラフィル

ED(勃起不全)治療薬・中折れなど勃起不全の症状を改善。 満足な性行為を行える勃起やその維持が可能。

薬品名 薬価
5 シアリス錠 5mg 1,344円
6 シアリス錠 10mg 1,455円
7 シアリス錠 20mg 1,530円

成分名:ホリトロピンデルタ(遺伝子組換え)

脳下垂体ホルモン剤・生殖補助医療における調節卵巣刺激

薬品名 薬価
8 レコベル皮下注 12μgペン 15,103円
9 レコベル皮下注 36μgペン 36,394円
10 レコベル皮下注 72μgペン 63,390円

成分名:ガニレリクス酢酸塩

ホルモン剤・調節卵巣刺激下における早発排卵の防止

薬品名 薬価
11 ガニレスト皮下注 0.25㎎シリンジ 9,085円

成分名:セトロレリクス酢酸塩

ホルモン剤・調節卵巣刺激下における早発排卵の防止

薬品名 薬価
12 セトロタイド注射用 0.25mg 9,241円

成分名:プロゲステロン

卵胞ホルモン及び黄体ホルモン剤・生殖補助医療における黄体補充

薬品名 薬価
13 ルテウム腟用坐剤400mg 553円
14 ウトロゲスタン腟用カプセル200mg 369円
15 ルティナス腟錠100mg 369円
16 ワンクリノン腟用ゲル 1,106円

保険が使える医薬品をもらうときには、自治体が送ってくる「医療費のお知らせ」という書類に内容が書いてあります。処方された日時や場所、量、保険の割合、払ったお金などが分かります。自由診療だと保険が効かないので、書類には出てきません

ED治療薬には安いジェネリック

ED治療薬には元の薬と同じ成分で安く作られたジェネリック医薬品があります。費用を節約したいなら、ジェネリックを考えてみてください。弊社で取り扱っているジェネリックは、10分の1の値段以下です。

薬剤名 用量 1錠あたりの費用相場
バイアグラ錠 50mg 1,400円~2,000円
バイアグラジェネリック 50mg 107円
バイアグラODフィルム 25mg 700円〜1,500円
レビトラジェネリック 20mg 120円
シアリス錠 20mg 1,500円〜2,000円
シアリスジェネリック 20mg 115円

ジェネリックと先発薬の比較

ジェネリックと先発医薬品との間に顕著な違いは認められません。主要成分や服用方法、効果の持続時間、副作用に至るまで、両者は非常に類似しています。お財布事情を考慮すると、ジェネリック薬への移行は自然の流れです。

EDジェネリック医薬品を通販・個人輸入

ベターヘルスは海外の医薬品をお求めのお客様のために、個人輸入代行サービスを提供しています。当社は信頼できるパートナーと協力して、お客様の代わりに支払いや輸入・通関の手続きを行います。

参照:

不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて:厚生労働省

不妊治療薬の保険適用へ「バイアグラ」など16品:日本経済新聞

「先発医薬品と同等」ってどういうことなの?:日医工株式会社

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