リラグルチド（luraglutide）とは？

2型糖尿病の治療薬として2010年に販売が開始されたリラグルチド。近年になり「GLP-1ダイエット」が話題になってから、リラグルチドに注目が集まっています。
糖尿病だけでなく、体重コントロールに悩む多くの人にとっては画期的な有効成分として期待されているリラグルチド。
ここでは、リラグルチドの作用とダイエット効果、そして同じ「GLP-1ダイエット」に使用されるセマグルチドとの違いや、リラグルチドの購入方法もご紹介します！

リラグルチドとは？

リラグルチドは「グルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬（GLP-1受容体作動薬）」という種類に分類される医薬品で、2型糖尿病に対して使用する薬です。血糖値の高い場合に、リラグルチドを使用することで血糖値を下げます。長期的に作用することから、1日1回の皮下注射で効果を発揮します。アメリカやイギリス、ドイツなど欧米諸国では肥満症の治療薬としても承認されています。

リラグルチドの作用

リラグルチドは「GLP-1受容体作動薬」にあたる薬で、体内ホルモンの「GLP-1」と同様の働きをします。
GLP-1は食事による刺激に反応し、小腸から分泌されるホルモンです。別名を「痩せホルモン」とも呼ばれ、血糖値を下げる「インスリン」の分泌を促す作用もあります。

インスリンは血液中のブドウ糖をコントロールし、血糖値を下げる唯一のホルモンで、膵臓から分泌されます。GLP-1は膵臓に働きかけることにより、インスリンの分泌を助けます。

また、食欲を司る満腹中枢に作用して食欲を抑制し、胃の中に食べ物が残っている時間を長くすることで満腹感を持続させる作用があります。

リラグルチドのダイエット効果

リラグルチドは、血液中の糖代謝を改善させることで脂肪細胞での熱の生産量を上げやすくします。これにより基礎代謝が上昇すると、脂肪を燃焼させやすくなります。また、過剰な食欲が抑制されることで、間食や食事などから摂取するカロリー量が少なくなり、結果として体重管理に効果を発揮します。さらに、無理な食事制限などを行う必要がないので、ダイエットによるストレスを感じにくく、リバウンドの可能性が低いことも利点です。

アメリカで行われた非糖尿病の肥満者を対象にした臨床試験では、リラグルチド3.0mg/日を56週間投与した結果、体重の減少が見られたのは－8.0 %と多く、5%以上および10%以上の体重減少が見られた人はそれぞれ、63.2%と33.1%という結果が出ています。

これにより、リラグルチドは体重コントロールに有用に働くことが明らかになっています。

リラグルチドとセマグルチドは何が違うの？

セマグルチドもリラグルチドも、どちらもGLP-1受容体作動薬として認可されています。
リラグルチドは、1日1回の皮下注射でGLP-1の作用を補う薬です。日本国内初のGLP-1受容体作動薬として認可されました。

それに対し、セマグルチドは2020年に新しく認可された長時間作用型のGLP-1受容体作動薬です。また、セマグルチドは世界初の経口タイプのGLP-1受容体作動薬でもあります。

どちらも2型糖尿病に対して、血糖値を低下させる効果のほか、肥満症における体重コントロールにも効果を現します。
また、薬剤の投与時に低血糖になる恐れが低い薬です。

リラグルチドの注意

リラグルチドは一般的には安全に使用できますが、禁忌や副作用や注意事項があります。

禁忌

● 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
● 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、1型糖尿病患者
● 重症感染症、手術等の緊急の場合

副作用

● 便秘
● 悪心
● 腹痛
● 胃腸炎
● 貧血
● 甲状腺腫瘤
● 食欲減退
● 高脂血症
● 浮動性めまい
● 感覚鈍麻

リラグルチドは糖尿病治療薬

リラグルチドは糖尿病治療薬の一種であるGLP-1受容体作動薬です。リラグルチドは、GLP-1と同じように血糖値をコントロールするだけでなく、体重の減少や心血管リスクの低減にも寄与するとされています。

リラグルチドの市販薬

リラグルチドの市販薬はビクトーザ皮下注18mgです。ビクトーザは、GLP1受容体作動薬に分類される糖尿病治療薬で、2型糖尿病の方に対して限定的に使用できるお薬です。

用法・用量

通常、成人患者には0.9mgを1日1回、朝または夜に皮下注射することを推奨されています。治療の初期段階では、0.3mgから開始し、1週間以上の間隔を空けて徐々に0.3mgずつ増量します。注射の時間は朝または夜どちらでも構いませんが、一貫した時刻に実施することが望ましいです。投与量は個々の状態に応じて調整可能ですが、0.9mgの投与で効果が不十分な場合は、1週間以上の間隔を空けて、最大1.8mgまで増量が可能です。

保管方法

ビクトーザの保管について、使用開始前は冷凍を避け、光から保護された2～8℃の冷蔵庫内に保管することが求められます。使用開始後は、冷蔵庫から出し、キャップ等で光を避けながら30℃以下の室温で保管し、開始から30日以内に完全に使用することが推奨されます。

リラグルチドの購入方法

リラグルチドを含むGLP-1受容体作動薬は、現在のところ日本においてダイエット用医薬品としての承認を受けておりません。このため、適切な医療機関、すなわちクリニックや病院にて正式な処方を受けることが必要とされています。一部の個人においては、インターネットを介して海外からの個人輸入を検討している方もいます。
ベターヘルスでは、処方箋なしでセマグルチドを海外から個人輸入するサポートを行っており、リラグルチドを含有するビクトーザもお取り扱いしております。
当サイトで取り扱っているビクトーザ皮下注は6mgとなっており、医療機関で処方されるものより低容量となっています。
ただし、ご自身での使用目的以外の利用や、他人への譲渡目的でのビクトーザ皮下注の個人輸入は禁止されています。必ずご自身での使用の場合にのみご購入ください。

参照：

ヒトGLP-1アナログ製剤リラグルチド（ビクトーザ®皮下注）の薬理学的特徴および臨床試験成績

日本人2型糖尿病患者を対象とした、プラセボ、リラグルチドとの比較検討試験

リラグルチド（遺伝子組換え）：国立医薬品食品衛生研究所